蒲郡市民の歌

蒲郡市民の歌と蒲郡ふるさと音頭

「蒲郡市民の歌」（がまごおりしみんのうた）は、愛知県蒲郡市によって制定された市民歌です。この曲は、作詞家の牧富也と作曲家の藤山一郎が手がけました。1974年（昭和49年）に公式に公開されて以降、蒲郡市の代表的な音楽として親しまれています。また、この市民歌は、市制施行20周年を記念して制定されたものであり、歌詞は懸賞によって募集されました。

本記事では、蒲郡市民の歌の誕生についての詳細や、同時期に作成された「蒲郡ふるさと音頭」についても紹介します。

市民歌の背景

蒲郡市の成立は、宝飯郡蒲郡町を中心に他2つの町村との合併によって実現しました。この合併を記念し、市制20周年を迎えるにあたり、蒲郡市民のアイデンティティを表現する歌を求める声が高まりました。そこで行われたのが歌詞の懸賞募集であり、応募があった48篇の中から、地元の三谷東小学校の教員である牧富也の作品が選ばれました。作曲は、名高い歌手である藤山一郎が担当し、1974年の発表演奏会は大きな注目を集めました。

市立三谷小学校のコーラス部がこの市民歌を収録し、朝日ソノラマからソノシートとしてリリースされました。これにより、市民の歌は更に広まりました。しかし市の公式サイトにはこの楽曲の紹介が見当たらず、2012年（平成24年）に出版された『全国 都道府県の歌・市の歌』にも名が記載されていないため、知る人ぞ知る存在として残っています。それでも、蒲郡市民会館のYouTubeチャンネルでは音源が公開され、地元の健康推進課が作成した「蒲郡市民の体操」でもこの歌が使われています。

蒲郡ふるさと音頭

「蒲郡ふるさと音頭」（がまごおりふるさとおんど）は、市民の歌と同時期に制定されました。この音頭は、作詞を北村桃児（これは三波春夫の別名義）によって書かれ、作曲は遠藤実が手がけています。この曲も市制20周年の記念事業の一環として評価され、市民歌と同様に三波春夫がその発表演奏に関与しました。

「蒲郡ふるさと音頭」は、地域の盆踊りなどのイベントで非常に人気が高く、市内の図書館ではカセットテープとしての貸し出しも行っているため、市民の文化として根付いています。

追加の楽曲

蒲郡市には市民歌やふるさと音頭の他にもいくつかの楽曲があります。1994年（平成6年）には、わかしゃち国体を記念して「大好きな風景」という曲が作られました。また、蒲郡市に関連する古い楽曲には、1933年（昭和8年）に西條八十作詞・中山晋平作曲で発表された「蒲郡音頭」や、1950年（昭和25年）に観光蒲郡の歌として作られた曲が存在します。「蒲郡音頭」は「大好きな風景」とのカップリングで復刻され、また「観光蒲郡の歌」は2020年（令和2年）に関連する特別展示が行われるなどし、地域文化の一環として継続的に愛されています。

これらの音楽は、蒲郡市の文化や歴史を認識し、地域のつながりを深める要素として重要です。

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