蓑原敬

蓑原敬（みのはら けい）

プロフィール

蓑原敬は、1933年に東京で生まれ、福岡県出身の日本の都市計画家です。蓑原計画事務所の代表を務める傍ら、神戸芸術工科大学の客員教授として後進の育成にも力を注いでいます。

学歴と職歴

1958年に東京大学教養学部アメリカ科を卒業後、1960年には日本大学理工学部建築学科を卒業しました。同年、建設省に入省し、翌年にはペンシルベニア大学大学院に留学し、都市計画を専門的に学びました。帰国後は、茨城県都市計画課長や建設省住宅局住宅建設課長を歴任するなど、行政の立場から都市計画に携わりました。

1965年にはベネズエラ経済社会開発研究所に勤務し、国際的な視点も養いました。1985年に建設省を自主退官してからは、民間の都市計画家、都市コンサルタントとして活動し、より実践的な都市開発に貢献しています。

主な活動

蓑原敬は、数々の都市計画プロジェクトを手がけており、その実績は多岐にわたります。

• - 幕張新都心、幕張ベイタウン・プロジェクトプロデュース: 幕張新都心の開発において、総合的なプロデュースを担当し、新たな都市モデルの構築に貢献しました。
• - 広島基町再生計画: 広島市中心部の基町地区の再生計画に携わり、地域活性化に尽力しました。
• - 国際科学技術博覧会 プロデュース: 国際科学技術博覧会のプロデュースを手がけ、イベントを通じた都市の魅力向上に貢献しました。
• - 福岡アイランドシティ計画: 福岡市で進められたアイランドシティ計画に関わり、新たな都市空間の創造に尽力しました。
• - 新潟県万代島再開発都市デザイン関与: 新潟市の万代島地区の再開発において、都市デザインに関与し、魅力的な都市景観の形成に貢献しました。
• - 新潟県都市マスタープラン関与: 新潟県の都市マスタープラン策定に関わり、地域全体の都市計画を推進しました。
• - 常磐新線（つくばエクスプレス）沿線開発プロジェクト: つくばエクスプレス沿線の開発プロジェクトに携わり、沿線地域の発展に貢献しました。
• - 茨城県営水戸六番池団地など、茨城県営住宅団地関与: 茨城県内の県営住宅団地の計画に関わり、居住環境の向上に貢献しました。

これらのプロジェクトを通じて、蓑原敬は、都市計画の専門家としての確固たる地位を確立し、地域社会の発展に大きく貢献してきました。

受賞

2003年には、長年の都市計画分野における功績が認められ、日本都市計画学会の石川賞を受賞しました。

著書

蓑原敬は、著述活動も精力的に行っており、都市計画に関する多数の書籍を執筆しています。主な著書には以下のようなものがあります。

• - 「都市計画、根底から見直し新たな挑戦へ」（編著）学芸出版社 2011
• - 「地域主権で始まる本当の都市計画・まちづくり」学芸出版社 2009
• - 「都市田園計画の展望 ― 「間にある都市」の思想」トマス・ジーバーツ（翻訳）学芸出版社、2006
• - 「成熟のための都市再生 ― 人口減少時代の街づくり」学芸出版社、2003
• - 「街づくりとリーダーシップ」学芸出版社、2002
• - 「都市計画の挑戦 ― 新しい公共性を求めて」（編著）学芸出版社、2000
• - 「街は要る! ― 中心市街地活性化とは何か」（河合良樹と共著）学芸出版社、2000
• - 「街づくりの変革 ― 生活都市計画へ」学芸出版社、1998
• - 「サンフランシスコ都市計画局長の闘い ― 都市デザインと住民参加」アラン・B・ジェイコブス（翻訳）学芸出版社、1998
• - 「都市・建築政策 新建築学大系15」　彰国社

これらの著作は、都市計画に関わる人々にとって貴重な資料であり、今後の都市計画のあり方を考える上で重要な示唆を与えてくれます。

蓑原敬は、その豊富な経験と深い知識を活かし、都市計画の分野で多大な貢献を続けています。彼の活動は、これからの都市づくりを考える上で、重要な指針となるでしょう。

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