国際科学技術博覧会

国際科学技術博覧会（つくば博）

国際科学技術博覧会（1985年）とは、茨城県つくば市で行われた国際博覧会です。この博覧会は、科学技術と人間・居住・環境の関係をテーマに、様々な国と国際機関が集まり、184日間の開催となりました。総入場者数は2033万人を超え、当時の特別博覧会では最高の記録となりました。

開催の経緯

博覧会は、1978年に日本政府の科学技術庁によって構想が始まりました。1981年には、開催が決定され、1985年に開催されることが正式に発表されました。科学と技術の進歩がもたらす未来への展望を考慮し、48ヵ国と37の国際機関が参加することになりました。

統一テーマと参加国

博覧会の統一主題は「人間・居住・環境と科学技術」であり、多くのパビリオンがこのテーマに基づいて設計されました。参加した国々の中には、当時の先進国から発展途上国まで幅広い国が含まれ、展示内容も多岐にわたりました。

開催地と会場

主会場となった場所は、茨城県筑波郡谷田部町の御幸が丘で、現在のつくば市です。会場の面積は101.6ヘクタールにも及び、広大な敷地に各国のパビリオンや展示物が配置されました。主な会場には、日立や東芝、三井、富士通などの企業が出展し、最先端の技術や製品が紹介されました。

シンボルとマスコット

博覧会のシンボルマークは田中一光によってデザインされ、宇宙や地球、科学をテーマにした未来的なイメージが表現されました。マスコットキャラクターの「コスモ星丸」はUFOをイメージしており、全国の小中学生からの公募を経て選ばれました。

開会式と閉会式

1985年3月16日、開会式には当時の皇太子明仁や国内外の要人が参加し、パビリオンの入場行進が行われました。閉会式は9月16日に行われ、博覧会は盛況のうちに終了しました。

特筆すべきイベント

開催中にはミス・インターナショナルやミス・ワールドの大会も行われ、多くの来場者を惹きつけました。また、様々な文化イベントや科学セッションも併催され、多くの国と国民の交流の場ともなりました。

会場アクセスと利用

会場は首都圏に近く、高いアクセス性を誇りました。博覧会終了後は、会場跡地は工業団地や記念公園に再開発され、つくばエキスポセンターとしても利用されています。

結論

国際科学技術博覧会は、科学と技術がもたらす未来の可能性を多くの人々に示し、国際的な交流の場としても重要な役割を果たしました。参加国の技術力や文化をアピールし、大きな成功を収めたイベントとなりました。

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