蓼 (駆逐艦)

駆逐艦蓼（たで）

駆逐艦「蓼」は、日本海軍に所属する艦船で、樅型の21番艦として1922年に竣工しました。その名前は、タデ科タデ属の植物である「蓼」にちなんでいます。ここでは、蓼の艦歴や艦長について詳しく解説します。

艦歴

「蓼」は、1920年の12月20日に藤永田造船所で起工されました。進水式は1922年の3月15日に実施され、その後7月31日に正式に竣工しました。その後、「蓼」は1930年代に入ると、次第に凄惨な戦争の舞台へと導かれていきました。

最初の大きな任務として、1937年に発生した支那事変に参加しました。「蓼」は華北沿岸作戦にも従事し、艦隊と共に戦闘任務を果たしました。1940年4月には哨戒艇に類別され、「第39号哨戒艇」と改名されましたが、その運命は依然として戦争の波に飲み込まれるものでした。

1942年の間、「蓼」は西部ニューギニア戡定作戦に参加し、多くの激しい戦いに身を投じました。しかし、艦の運命は1943年4月23日に大きく変わります。この日、石垣島の南方で潜水艦からの魚雷を受けた「第2日新丸」を監視中に、与那国島の南方で米国の潜水艦シーウルフによる攻撃を受け、艦は沈没してしまいました。その結果、「蓼」は1943年7月1日に除籍されることとなりました。

艦長

艦の指揮を執った艦長たちも、「蓼」の歴史における重要な役割を果たしました。艦長を務めたのは主に少佐や大尉の階級の将校たちで、就任時の階級が記されています。

• - 和田省三 少佐：艤装員長として1922年5月から7月の間、駆逐艦長としても1922年7月から12月まで在籍しました。
• - 石戸勇三 少佐：1922年12月から1933年まで多くの艦長が交代しながら指揮を取っていました。
• - 池田七郎 少佐、武石秀登 少佐、古瀬倉蔵 少佐、などが艦長を務め、艦の運営に貢献しました。

晩年には、家木幸之輔 少佐や浜中脩一 少佐のように新たな艦長が就任し、「蓼」は戦局における重要な役割を担い続けました。彼らのリーダーシップの下、艦は数々の戦闘を経て、最期の瞬間を迎えました。

まとめ

駆逐艦「蓼」は、日本海軍の一翼を担った艦船であり、その歴史は戦争の厳しさを物語ります。多くの戦闘に参加し、最終的には敵の攻撃により沈没する運命を辿りました。艦の司令官たちや乗員が果たした役割も、海軍史において重要な要素として記憶に刻まれています。今もまた、「蓼」の名は、忘れ去られることなく戦争の痕跡を後世に伝えています。

もう一度検索