蕭万長

蕭 万長（しょう ばんちょう）

蕭万長は、1939年1月3日生まれの台湾の政治家であり外交官です。第9代副総統としての任務を果たし、彼のキャリアは中華民国（台湾）において重要な役割を果たしてきました。彼は嘉義市で生まれ、国立政治大学外交研究所で修士号を取得後、外交官としての道を歩み始めました。

経歴のスタート

蕭は1966年から1972年まで駐クアラルンプール領事館で勤務し、その後、外交部の亜太司科長に転任しました。彼はジョージタウン大学の指導者課程を修了し、さらに経済部にて様々な役職を歴任します。経済部では、国際貿易局の組長や局長などを経て、アジアの経済政策に重要な貢献をしました。

1990年、彼は李登輝総統のもとで本省人として初めて経済部長に就任し、APEC首脳会議への出席も果たしました。これにより、台中関係や経済の発展において積極的な役割を求められました。

行政院長としての役割

その後、行政院大陸委員会主任委員を経て、1997年から3年間は行政院長を務めました。彼の在任中は、アジア通貨危機や台湾大地震などの重大な危機への対応に追われ、「戒急用忍」政策を導入して中国との経済交流を調整する役割を担いました。

2000年の総統選挙では、副総統候補として立候補しましたが、陳水扁候補に敗北。その後、国民党が野党である間、党副主席や中華経済研究院の董事長などを務めていました。

SARSの影響と経済顧問

2003年には、SARSの影響で経済が厳しい状態にある中、陳水扁総統の招待を受けて総統経済顧問小委員会の幹事長を務め、経済政策に関与しました。さらに、彼は「両岸共同市場」を提案し、この枠組みは後に久しぶりの両岸経済協力枠組協議（ECFA）に結びつく結果となりました。

副総統への就任

2008年、蕭は馬英九総統候補とのペアで総統選に当選し、副総統に就任します。中国海南省で開かれた博鰲アジアフォーラムにも出席し、胡錦涛との会談を行いました。2011年には次期総統選挙の副総統候補に指名されないまま、2012年に退任しましたが、その際には中正勲章を授与されています。

学歴と日本との関係

蕭万長は国立嘉義高級中学から国立政治大学へ進学しました。2006年に日本を訪れた際には、李登輝元総統と間違えられたことが話題となり、台湾のメディアで報じられることとなりました。また、2008年には日本メディアのインタビューで、対中政策の重要性や台日関係の深化についての意見を述べ、経済連携の可能性を強調しました。

蕭万長の政治的影響力と外交経験は、台湾の発展において欠かせない要素となっており、彼の業績は今後も評価され続けるでしょう。

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