薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク

薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク

『薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク』（ばらのきにばらのはなさく）は、2003年2月21日にサイク・ロゼから発売されたボーイズラブ系アダルトゲームです。略称は「薔薇ノ木」。昭和初期の全寮制男子校を舞台に、主人公である小間使いが猟奇的な事件に巻き込まれていく様子を描いています。

概要

本作は、アダルトゲームとして発売後、PlayStation 2やPlayStation Portableといった家庭用ゲーム機にも移植され、幅広いファンを獲得しました。独特な世界観と魅力的なキャラクター、そして予測不能なストーリー展開が特徴です。

ゲームシステムとしては、1日1回、プレイヤーはキャラクターを組み合わせてイベントを発生させることができます。この際、画面上部に表示されるカードのキャラクターが「攻め」として扱われ、「攻め」ポイントが加算されるというシステムが採用されています。

ストーリー

物語は、全寮制の男子校で小間使いとして働く日向 要（ひゅうが かなめ）を中心に展開されます。要は一部の生徒から見下されながらも、それなりに平穏な日々を送っていました。

しかしある夜、生徒から頼まれて小鳥の死骸を薔薇の根元に埋めようとしたところ、何者かに襲われてしまいます。翌日、要は下宿で意識を取り戻しますが、誰に襲われたのかはわからずじまいでした。さらに、事件後、一部の生徒は要に対する態度を急変させ、小鳥の死骸を埋めるよう頼んだ生徒も失踪してしまいます。

謎が深まる中、要と親しい生物教師・月村は、「花喰ヒ鳥」という人物から要を襲ったことを仄めかす手紙を受け取ります。月村は要に「花喰ヒ鳥」の正体を探るよう勧め、要は事件の真相を追うことになります。

登場人物

日向 要（ひゅうが かなめ）
声 - 千葉進歩
本作の主人公。本来は生徒として入学する予定でしたが、事情により小間使いとして男子校に身を置いています。
月村 幹彦（つきむら みきひこ）
声 - 一条和矢
男子校の生物教師で、要に学問を教えています。
火浦 あずさ（ひうら あずさ）
声 - 佐藤勇
男子校の生徒で、親衛隊ができるほどの人気者。
水川 抱月（みずかわ ほうげつ）
声 - 森川智之
「花喰ヒ鳥」を自称する耽美系推理小説家。
木下 真弓（きのした まゆみ）
声 - 梯篤司
あずさの幼馴染で、気弱な少年。火災で両親を亡くし、火浦家に引き取られました。
金子 光伸（かねこ みつのぶ）
声 - 川田紳司
男子校の生徒で、子爵家の嫡男。将来を嘱望されていますが、無断外出が多い。
土田 憲実（つちだ のりざね）
声 - 天田真人
士族の次男で、海外の海軍学校への進学を考えています。要に好意的に接します。
鹿之浦 誠司（かのうら せいじ）
声 - 尾形雅宏
要の異母弟。

メディア展開

本作はゲーム以外にも、小説、漫画、ドラマCDなど、様々なメディアで展開されています。

小説
薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク（ビブロス）
漫画
薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク アンソロジーコミック（エンターブレイン）
ドラマCD
薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク ~水川抱月ノ事件簿~（フロンティアワークス）

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その他

タイトルの元となったのは、北原白秋の詩「薔薇二曲」（詩集「白金之独楽」収録）です。

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