薗村

薗村（そのむら）：岡山県吉備郡にかつて存在した村

薗村は、明治時代に成立し、昭和の時代に真備町へ統合されるまでの間、岡山県吉備郡に存在した村です。現在の倉敷市真備町の一部にあたります。

地理

村域は、小田川とその支流である末政川の流域に広がっていました。この豊かな水流が、村の農業を支える基盤となっていました。

歴史

1889年（明治22年）6月1日： 町村制の施行により、下道郡市場村と有井村が合併し、薗村が発足しました。合併後、旧村名を継承し、市場と有井の2つの大字が編成されました。
1893年（明治26年）10月： 大洪水が発生し、堤防が決壊する甚大な被害を受けました。自然災害の脅威にさらされる歴史も持っていました。
1900年（明治33年）4月1日： 郡の統合により、吉備郡に所属することとなりました。
1944年（昭和19年）から1945年（昭和20年）8月頃： 第二次世界大戦末期には、神戸市葺合区（現在の神戸市中央区）の二宮国民学校（現神戸市立中央小学校）の児童約50名が疎開を受け入れました。戦時下における人々の助け合いの精神が垣間見えます。
1952年（昭和27年）4月1日： 吉備郡の箭田町、二万[[村]]、大備村、呉妹[[村]]と合併し、真備町が新設され、薗村は廃止されました。合併後、旧薗村域は大字市場・有井として真備町の一部となりました。

産業

薗村の主要な産業は農業でした。小田川と末政川の流域に広がる肥沃な土地を利用し、米麦などの穀物や野菜が栽培されていたと考えられます。

参考文献

角川日本地名大辞典 33 岡山県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

岡山県の廃止市町村一覧

この文章は、薗村の地理、歴史、産業について概説したものです。より詳細な情報については、参考文献をご参照ください。

もう一度検索