藤井恒

藤井恒（ふじい ひさし）

藤井恒（1959年 - ）は、日本の生物学者であり、理学博士（京都大学）の学位を持ちます。特にチョウの研究者として知られ、NPO法人日本チョウ類保全協会の設立代表者としても活動しています。

経歴

広島県に生まれ、広島県立広島国泰寺高等学校を卒業後、弘前大学理学部生物学科に進学しました。大学卒業後は京都大学大学院に進み、日高敏隆の研究室で理学博士号を取得しました。

人物・業績

人物

幼少の頃から昆虫に深い興味を持ち、中学3年生の時には広島虫の会、日本鱗翅学会、日本昆虫学会に入会するほどでした。弘前大学在学中には、自身が撮影したチョウの写真を『広島県のチョウ』に掲載しています。生物学を専門とする傍ら、写真撮影も趣味としており、その趣味が専門的な研究にも活かされています。

また、音楽にも造詣が深く、ピアノや歌を独学で学びました。大学時代には混声合唱団に所属し、演奏会やコンクールに出演するなど、音楽活動にも熱心でした。学部卒業後は研究活動に専念するため音楽活動を一時休止していましたが、2007年にフルートを始めたことをきっかけに音楽活動を再開し、2017年12月2日には西宮市の甲東ホールで東日本大震災/熊本地震支援チャリティコンサートを開催しました。2017年時点では、音楽活動にも力を入れています。

業績

藤井は、日本昆虫学会が昆虫類の多様性保護のための重要保護地域として指定している三草山（兵庫県と大阪府の境界に位置する）において、ゼフィルス（樹上性のシジミチョウの一群。日本には25種が生息）などの生息状況を調査しました。その結果に基づき、里山林の保全のためにゼフィルス類を象徴的なグループとして取り上げることに成功しました。これは、日本で初めての試みであり、里山保全の重要性を示す上で大きな貢献となりました。

著書

『モンシロチョウはなにがすき? (かがくのとも特製版)』 福音館書店 1988年4月。
『大学入試センター試験生物IB (実況中継シリーズ）』 語学春秋社 1997年12月。
『Focus生物1B (センター試験get 85)』 水王舎 2002年8月。
『高校の生物が根本からわかる本 細胞・代謝・発生・遺伝編 (社会人・大学生のための理数系再入門テキスト) 』 中経出版 2008年2月1日。

外部リンク

くりえいとPEN - 本人のサイト
Hisashi Fujii Website - 本人のサイト

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