藤圭子 伝説の名曲

『藤圭子 伝説の名曲』

『藤圭子 伝説の名曲』（ふじけいこ でんせつのめいきょく）は、日本の歌手藤圭子の楽曲を厳選したベスト・アルバムです。このアルバムは1999年10月21日に発売され、BMGファンハウスからリリースされました。規格品番はBVCK-37046です。

アルバムの背景

アルバムのリリースは、作詞家・作曲家の石坂まさをの作詞・作曲活動30周年に合わせて行われました。この年、藤圭子も1969年にシングルレコード「新宿の女」でデビューしてから30年を迎えますが、当時彼女は音楽活動を控えていました。その中でリリースされた企画ベストアルバムは、ファンにとって大変喜ばしいものでした。また、本作は全曲がリマスタリングされた音源で構成され、廉価版として提供されました。

収録曲は、1969年から1977年の間に石坂まさをが作詞したシングルレコードのA面曲及びB面曲を中心に選ばれており、全16曲が収録されています。歌詞が掲載されたブックレットの形式ではなく、大きな紙に折りたたまれたデザインとなっており、一面には全歌詞、もう片面には石坂の略歴及び音楽評論家・小西良太郎によるライナーノーツが紹介されています。

時代背景

アルバムが発売された当時、藤圭子の娘である宇多田ヒカルがデビューしており、彼女のデビュー・アルバム『First Love』は1999年3月にリリースされ、オリコンチャートで700万枚以上の売上を記録しました。このような状況を反映し、藤圭子の音楽が再び注目されることになりました。さらに、約1年後の2000年12月20日には、藤圭子の楽曲を網羅した6枚組のCD-BOXセット『聞いて下さい私の人生〜藤圭子コレクション』が発売され、さらなる評価を得ることとなりました。

収録曲の概要

アルバムには、以下の16曲が収録されています。いずれの曲も石坂まさをの詩が採用されており、豊かな情緒と切ない感情が表現されています。

1. 新宿の女（3:39）
作詞: 石坂まさを・みずの稔、作曲: 石坂まさを、編曲: 小谷充
新宿の西向天神社には歌碑が建立されています。

2. 女のブルース（3:54）
作詞: 石坂まさを、作曲: 猪俣公章、編曲: 成田征英

3. 圭子の夢は夜ひらく（4:09）
作詞: 石坂まさを、作曲: 曾根幸明、編曲: 原田良一
また、新宿の花園神社にも歌碑が存在します。

4. 命預けます（3:25）
作詞・作曲: 石坂まさを、編曲: 曾根幸明

5. 女は恋に生きていく（3:08）
作詞・作曲: 石坂まさを、編曲: 池多孝春

6. さいはての女（3:56）
作詞: 石坂まさを、作曲: 彩木雅夫、編曲: 池多孝春

7. 恋仁義（3:45）
作詞: 石坂まさを、作曲・編曲: 曾根幸明

8. みちのく小唄（3:21）
作詞: 石坂まさを、作曲: 野々卓也、編曲: 池多孝春
歌詞には東北地方の町々の名前が登場します。

9. 知らない町で（3:23）
作詞: 石坂まさを、作曲・編曲: 曾根幸明

10. 遍歴（3:47）
作詞: 石坂まさを、作曲: 曾根幸明、編曲: 池多孝春

11. 命火（4:33）
作詞・作曲: 石坂まさを、編曲: 小杉仁三

12. 哀愁酒場（3:37）
作詞: 石坂まさを、作曲: 平尾昌晃、編曲: 竜崎孝路

13. 生命ぎりぎり（3:36）
作詞・作曲: 石坂まさを、編曲: 池多孝春
デビューシングル「新宿の女」のB面です。

14. ネオン街の女（3:38）
作詞・作曲: 石坂まさを、編曲: 池多孝春
4枚目のシングル「命預けます」のB面です。

15. 圭子の網走番外地（3:25）
作詞: 石坂まさを、作曲: 不詳、編曲: 池多孝春
10枚目のシングル「知らない町で」のB面です。

16. 東京流れもの（3:19）
作詞: 石坂まさを、作曲: 不詳、編曲: 原田良一
3枚目のシングル「圭子の夢は夜ひらく」のB面です。

このアルバムを通じて、藤圭子の情感豊かな歌声と石坂まさをの巧みな歌詞を再発見することができるでしょう。時代を超えた名曲たちは、今なお多くの人々の心に響いています。

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