藤峠

藤峠（ふじとうげ）

藤峠は、福島県河沼郡柳津町の藤集落の西側に位置する峠であり、国道49号が経由しています。この峠は、地域の交通において重要な役割を果たしてきました。

概要

現在の国道49号は、只見川の西岸に位置する藤集落から、複数の橋脚や藤トンネルなどの構造物を含む近代的な道路として、西会津町の野沢方面とを結んでいます。このルートは、昭和時代に行われた改修工事によって整備されたもので、それ以前はトンネルを含まない経路で藤峠に達していました。

古くからの主要な交通路であった越後街道は、藤峠ではなく、その北に位置する束松峠を経由していました。しかし、明治15年から進められた会津三方道路計画によって、藤峠を経由するルートに改められました。これにより、藤峠は主要な交通路としての地位を確立し、現在の国道49号もこの峠を経由しています。なお、束松峠付近は、磐越自動車道がトンネルで通過しているものの、県道（福島県道341号別舟渡線）が通るのみで、近代的な車道は開通していません。

沿革

1882年（明治15年）8月17日 - 会津三方道路が藤峠を経由するルートで起工。
1884年（明治22年）10月27日 - 会津三方道路が開通。
1953年（昭和28年） - 二級国道115号新潟平線の経路に指定。
1963年（昭和33年） - 一級国道49号の経路に指定。
1970年（昭和45年） - 藤トンネルなどを含む国道49号の一次改良が完成。
1996年（平成8年）10月17日 - 磐越自動車道が束松峠付近を束松トンネルで通過。

国道49号

前述の通り、現在利用されている道路は、昭和40年代に行われた国道49号の一次改築によって改良されたものです。登坂車線なども備えており、周辺の国道では落石防止のために連続雨量が一定の値に達すると規制が行われます。

峠の東西では急勾配が続いており、走行速度の低下や冬季のスタックが発生しやすい状況です。そのため、西側では別線バイパスである会津防災が、東側では登坂車線整備事業が進行中です。

主な構造物

柳津橋

竣工：1969年（昭和44年）
延長：100.1 m
主径間：24.4 m
幅員：8.5 m
構造：4径間鋼単純活荷重合成鈑桁橋

藤トンネル

竣工：1969年（昭和44年）12月
全長：298 m
幅員：6.5 m
車線：2車線

新藤橋

竣工：1969年（昭和44年）12月
延長：105 m
主径間：68.7 m
幅員：8.5 m
構造：3径間鋼方杖ラーメン鈑桁橋

別茶屋橋

竣工：1970年（昭和45年）
延長：55 m
幅員：8.5 m
構造：桁橋

脚注

関連項目

日本の峠一覧

外部リンク

道路管理の現況
* 山さ行がねが 藤峠

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