藤島部屋 (1982-1993)

藤島部屋について

藤島部屋（ふじしまべや）は、かつて日本相撲協会に所属していた二所ノ関一門の相撲部屋であり、数々の力士を育成してきた重要な歴史を持つ部屋です。この部屋の設立は1982年に遡り、元大関の12代藤島が中心となって分家独立したことから始まります。

設立の背景

1981年の初場所を最後に現役引退した12代藤島（本名：藤島利彰）は、その後年寄として二子山部屋に在籍していました。彼は相撲界での経験を活かし、1982年2月に豊ノ海などの内弟子を連れて藤島部屋を設立しました。彼の指導のもと、藤島部屋は数多くの有望な力士たちを養成し、特に実子の若花田（後の若乃花）と貴花田（後の貴乃花）がその代表的存在として知られています。

藤島部屋の成長と発展

12代藤島は、安芸乃島、貴闘力、貴ノ浪などの力士を育成し、部屋として確固たる地位を築きました。この時代、藤島部屋は、日本相撲界において重要な役割を果たすようになり、多くのファンから支持を受けるようになりました。

合併とその後

1993年3月、12代藤島の実兄に当たる10代二子山が定年退職を迎えることとなり、1993年2月1日付で12代藤島は年寄名跡を交換し、11代二子山を襲名しました。また、同時に藤島部屋の力士38人が二子山部屋へ移籍する形で部屋は閉鎖され、新たに二子山部屋としての運営が始まりました。合併に際して、実際には藤島部屋の建物が使用されたため、部屋名の変更はあったものの、実質的には藤島部屋の力士たちが移籍して新しい部屋で活動を続けました。

その後、2004年2月には11代二子山の次男である一代年寄・貴乃花（元横綱・貴乃花）が当部屋を継承し、貴乃花部屋として新たなスタートを切りました。この貴乃花部屋も2018年10月まで存在しており、相撲界における藤島部屋の影響は長く続いたことがうかがえます。

主な力士

藤島部屋は多くの優秀な力士を育て、その中には関脇の安芸ノ島勝巳、貴闘力忠茂、貴花田光司がいました。また、小結では若花田勝、前頭に位置する力士として貴ノ浪貞博や豊ノ海真二なども名を連ねています。これらの力士たちの活躍は、藤島部屋の名声を広め、相撲界での歴史を築いていく上で欠かせない存在となりました。

藤島部屋の歴史は、力士たちの成長の物語と、相撲界の進展を共に歩んできた部分に深く根付いています。相撲の世界は厳しい競争がある中で、藤島部屋が果たした役割は決して忘れられないものです。

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