藤本孝一

藤本孝一について

藤本孝一（ふじもと こういち）は、1945年生まれの日本の古文書学者です。中世史料学を専門とし、日本の歴史研究に大きく貢献しています。

学歴と職歴

東京都に生まれた藤本氏は、法政大学大学院人文学研究科日本史学専攻の博士課程を単位取得満期退学しました。その後、2010年には「中世史料学叢論」で龍谷大学から博士（文学）の学位を授与されています。

文化庁では美術学芸課の主任文化財調査官として文化財の保護と研究に尽力しました。また、大阪青山大学や龍谷大学で客員教授を務め、後進の育成にも力を注ぎました。さらに、冷泉家時雨亭文庫では調査主任として、貴重な古文書の調査・研究に携わりました。真言宗大本山随心院では顧問（文化財）として、寺院の文化財保護に貢献しています。

研究内容

藤本氏の研究は、中世史料学を専門としており、特に古文書の解読や分析に深い知識と経験を持っています。彼の研究は、歴史的な史料を読み解くことで、過去の出来事や文化、社会構造を明らかにするものです。著作活動も活発で、数多くの論文や著書を出版しており、その研究成果は広く認められています。

主な著書

『中世史料学叢論』（思文閣出版, 2009）
中世史料学に関する重要な論文をまとめた一冊です。この著書で、龍谷大学から博士号を授与されました。

『本を千年つたえる 冷泉家蔵書の文化史』（朝日選書, 2010）
冷泉家に伝わる貴重な蔵書を通して、日本の文化史を考察した書籍です。

『国宝『明月記』と藤原定家の世界』（日記で読む日本史 臨川書店, 2016）
藤原定家の日記である『明月記』を題材に、当時の社会や文化、そして定家の人物像に迫った著作です。

監修・編著

『冷泉家 王朝の和歌守展』（監修, 冷泉家時雨亭文庫, 朝日新聞社冷泉家時雨亭叢書刊行委員会事務局編. 朝日新聞出版, 2009）
冷泉家が所蔵する貴重な和歌関連の資料を紹介した展覧会の図録です。

* 『定家本源氏物語 行幸・早蕨』（編・解題. 八木書店古書出版部, 2018）
源氏物語の写本に関する研究成果をまとめた書籍です。

藤本孝一氏は、その専門知識と長年の経験を活かし、日本の歴史と文化遺産の保護・研究に多大な貢献を続けています。

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