藤村志保

藤村志保の人物像とその軌跡

藤村志保（ふじむら しほ）は、1939年に神奈川県川崎市で生まれた日本の女優です。本名は静永操（しずなが みさお）で、旧姓は薄（すすき）です。彼女は現在、オフィスポエムに所属し、日本子守唄協会の副会長を勤めています。

幼少期と教育

幼い頃、藤村は戦争の影響で父を失い、毛糸商を営む母親に育てられました。1957年にはフェリス女学院高等部を卒業し、この時期に同級生である安井かずみと親友の関係を築きました。1961年には大映京都撮影所の演技研究所に入所し、正式に女優としての道を歩み始めます。

映画デビューと受賞歴

彼女の女優キャリアは1962年に公開された映画『破戒』から始まりました。この作品で彼女は新人賞を相次いで受賞。この成功により、彼女は大映のスターとして名を馳せ、特に時代劇に多くの出演を果たします。

テレビドラマの世界にも進出し、1965年には大河ドラマ『太閤記』でねね役を務め、この起用が彼女の大河ドラマへの道を開きました。彼女の演技は『風林火山』で際立ち、2007年には第59回NHK放送文化賞を受賞しました。

多彩な活動と近年の出来事

藤村はドラマや映画だけでなく、バラエティ番組にも数多く出演し、彼女の軽快なトークや撮影秘話は視聴者に愛されています。また、1979年からは地唄舞の名手・武原はんに師事し、1985年からは自身の地唄舞披露会を主宰しています。

1983年には女優として初めて放送番組向上委員会の委員に就任し、さらに1985年には臓器移植に関する著書『脳死をこえて』を執筆し、第6回読売女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞を受賞しました。この本は後にテレビドラマ化され、自身も腎臓バンクに登録し、衆院法務委員会に参考人として出席するなど、社会的活動にも力を注いできました。

文化資源の保存にも情熱を持っており、2011年には日本脚本アーカイブズに自身の出演作の台本576冊を寄贈しました。

大河ドラマ『軍師官兵衛』と負傷

2014年にはNHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』でナレーションを担当しましたが、放送開始前に重傷を負い、収録が難しくなったため、その後降板を余儀なくされました。これにより、治療に専念することになりましたが、8月までに全快しました。

藤村志保の芸名の由来と家族

藤村志保という芸名は、彼女がデビュー作で演じたキャラクター名「志保」と、詩人の島崎藤村から名付けられました。彼女の妹はかつて巣鴨で料亭を経営していましたが、2014年に閉店しています。

まとめ

藤村志保は、女優活動を通じて多くの賞を受賞し、その魅力で長きにわたり日本の映画・テレビ界で活躍しています。彼女の直向きな姿勢と多才な活動は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索