藤枝本町駅

藤枝本町駅の歴史とその跡地の現状

藤枝本町駅（ふじえだほんまちえき）は、静岡県藤枝市に位置し、かつて静岡鉄道駿遠線が通っていた駅です。駅は1913年に岡出山駅（おかでやまえき）として設置され、1956年に藤枝本町駅と改称されました。しかし、1964年には廃止され、その後の運命が変わることとなります。

駅の沿革

藤枝本町駅の歴史は大正2年11月16日に始まります。この日、静岡鉄道の大手 - 藤枝新（後の新藤枝）間が開業し、岡出山駅が設けられました。市制施行を記念して1956年には駅名が藤枝本町駅に変更されましたが、1964年には大手 - 新藤枝間が廃止となり、これに伴って藤枝本町駅も閉鎖される事態になりました。

駅舎はその後、個人に払い下げられ、少し西へ移転しました。さらに2011年には、ドールハウス職人により縮尺1/24の模型が製作され、文化的な催し『ドールハウスで見る懐かしの風景』で展示されました。しかし、2016年には老朽化が進み、駅舎は解体されてしまいました。この駅舎は、駿遠線で唯一現存した建物でした。

現在の様子

藤枝本町駅跡は既に個人に払い下げられた後、駅舎は約18メートル移動され、塗装店の作業場として活用されていましたが、老朽化により2016年に解体されました。駅跡地にあたる場所には今、飽波神社や七ツ森神社があり、これらは駿遠線が開業した当初から駅前に存在していました。

岡出山付近の廃線跡は切通しが行われ、北側には新たに市立図書館が建設され、南側は宅地として利用されています。周辺地域には藤枝市役所や市民会館もあり、活気あるエリアとなっています。

さらに、藤枝本町駅から新藤枝駅までの廃線跡は現在、歩行者や自転車専用道路として整備されており、かつての鉄道が通っていた頃の様子を偲ぶことができます。これにより、訪れる人々は廃線の名残を感じることができ、歴史の深さを理解する手助けとなっています。

隣接する駅として、静岡鉄道駿遠線には慶全寺前駅および瀬戸川駅があります。これら周辺の詳細な記録や当時の操作に関する情報は、『藤枝市史だより 第27号』にも収められています。このように、藤枝本町駅は単なる交通機関の一部ではなく、地域の歴史や文化に密接に関わる存在だったことが分かります。

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