蘭川

蘭川（あららぎがわ）

蘭川は、木曽川水系に属する一級河川で、長野県木曽郡南木曽町を流れています。木曽川の一次支川として、その流れは地域の自然と歴史に深く関わってきました。

地理

源流は木曽山脈南端、南木曽町吾妻東部と飯田市の境界付近に位置する大平峠です。この地から流れ出した本谷川が、周辺の谷川と合流しながら蘭川へと姿を変えます。上流部では、木曽山脈を横断する渓谷を流れ、長者畑川や鍋割川といった支流を合わせています。特に、蘭集落がある南沢川との合流点より上流には、過去の洪水によって運ばれたと思われる巨大な岩が点在し、渓谷の激しい流れを物語っています。下流部では男埵川と合流し、最終的には南木曽町吾妻西部の吾妻橋付近で木曽川本流へと合流します。河川の全長は12.042キロ[[メートル]]です。

男埵川沿いには、旧中山道の自然遊歩道が整備されており、樽滝などの美しい景勝地や歴史的な史跡が数多く残っています。この一帯は、豊かな自然と歴史的遺産が共存するエリアとして、訪れる人々を魅了しています。

流域の大部分は国有林が占めていますが、江戸時代から木細工が盛んだったことから、蘭川上流部では伐採が進み、現在は美しい原生林は少なくなっています。しかし、この地域はかつて木曽の良質な木材を産出する地として、地域の産業を支えてきた歴史を持っています。

歴史

蘭川下流部の東岸には、かつて中山道の宿場町として栄えた妻籠宿がありました。妻籠宿は、馬籠峠を越える旅人にとって重要な休憩地でした。男埵川沿いを少し上流に進むと、大妻籠の集落があり、こちらも旅人の宿泊を支えていました。これらの宿場町は、歴史的な景観を今に伝え、多くの観光客が訪れる場所となっています。

主な支流

長者畑川
鍋割川
南沢川
男埵川

主な橋

蘭川の全区間に並行する国道256号には、吾妻橋や本谷大橋などが架かっています。また、岐阜県道・[[長野県道7号中津川南木曽線]]には、妻籠大橋が架けられています。

吾妻橋
本谷大橋
* 妻籠大橋

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