国道256号

国道256号：岐阜から飯田を結ぶ、変化に富む国道

国道256号は、岐阜県岐阜市を起点とし、長野県飯田市に至る全長約234.2kmの一般[[国道]]です。岐阜と長野を結ぶ重要な交通路として、歴史的にも、そして地理的にも、非常に興味深い特徴を持つ道路となっています。

歴史：幾度もの変更を経て現在のルートへ

国道256号の起源は、1963年に制定された二級[[国道]]256号飯田中津川線に遡ります。飯田市と中津川市を結ぶ路線でしたが、その後1965年と1975年の政令改正により経路が大きく変更されました。そして1993年の最終改正で、現在の起点である岐阜市と、終点である飯田市（下伊那郡上村）を結ぶルートとなりました。この過程で、特に飯田市街から上村に至る区間は、かつて国道152号だった区間との交換が行われたことが特徴的です。

1999年には清内路トンネルが開通、清内路峠経由は通行止めとなりました。また、2002年には高富第一トンネルの開通によりルート変更、2005年には高富第二トンネルが開通、山県市佐賀～山県市高木区間が4車線化されるなど、道路整備は継続的に進められています。2012年と2016年には濃飛横断自動車道の一部開通に伴い、ルート変更や旧道の岐阜県道86号金山明宝線への編入などが行われています。

路線状況：快走路から未改良区間、通行不能区間まで

国道256号の路線状況は多様性に富んでいます。岐阜市街地から下呂市までは比較的走りやすい快走路となっています。しかし、加茂郡白川町から桜峠を越える区間や、飯田市にある秋葉街道の一部区間など、未改良区間や車道が狭く対向車線の確認が困難な区間も存在します。

特に問題となっているのが、飯田市街地の東部にある小川路峠を越えて国道152号に至る約12kmの区間です。この区間は、通年車両通行不能の登山道となっており、地図上では国道と県道251号が接続しているように見えるものの、実際には接続していません。小川路峠は標高1642mの高地であり、秋葉街道最大の難所として知られていました。かつては廃道寸前まで荒廃していましたが、地元住民の努力によって再整備されています。しかし、車両通行は不可能です。迂回路としては、長野県道251号上飯田線（冬季閉鎖）、国道152号、および小川路峠道路（三遠南信自動[[車道]]の一部、二輪車や軽車両通行不可）が利用できます。

道路施設：トンネルと橋梁

国道256号沿いには、高富トンネル、美山第一トンネル、美山第三トンネル、タラガトンネル、和良金山トンネル、ささゆりトンネル、塞の神トンネルなど数多くのトンネルが存在します。また、長良橋、法伝橋、弥栄橋、賤母大橋、水神橋などの橋梁も重要な道路施設となっています。さらに道の駅も複数あり、地域住民の生活や観光にも貢献しています。

地理と交差道路：多様な地域を貫く

国道256号は、岐阜県岐阜市、山県市、関市、郡上市、下呂市、加茂郡（白川町、東白川村）、中津川市、そして長野県木曽郡南木曽町、下伊那郡阿智村、飯田市と、非常に多くの自治体を経由しています。途中、国道157号、国道248号、国道303号、国道41号、国道153号、国道151号、国道156号、国道257号、国道472号、国道19号、中央自動[[車道]]、三遠南信自動[[車道]]など、数多くの主要道路と交差しています。

別名：地域に根付いた愛称の数々

国道256号は、地域ごとに様々な愛称で呼ばれています。岐阜市内では「長良橋通り」「神田町通り」「高富街道」「サラサドウダン街道」「あじさい街道」、関市や下呂市では「郡上南天街道」、郡上市では「濃飛もみじ街道」「せせらぎ街道」、白川町では「白川トチノキ街道」、東白川村や中津川市では「白川街道」「裏木曽街道」、中津川市と南木曽町では「中山道」「大平街道」、飯田市では「三州街道」「東中央通り」「遠州街道」「秋葉街道」など、数多くの愛称で親しまれています。これらの愛称は、地域の歴史や風景、文化を反映しており、国道256号の多様な側面を示しています。

まとめ：変化と歴史を刻む国道

国道256号は、歴史的な変遷、多様な路線状況、そして豊かな地域性と、多くの魅力を秘めた道路です。その歴史や地理、文化的な側面を理解することで、より深く、国道256号の魅力を堪能できるでしょう。今後の整備状況にも注目が必要です。

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