虹色とうがらし

虹色とうがらし

『虹色とうがらし』は、あだち充による日本の漫画作品で、『週刊少年サンデー』にて1990年から1992年まで連載されました。SFの要素を取り入れた時代劇という、あだち充作品としては珍しいジャンルとなっています。

あらすじ

物語の舞台は、地球によく似た星にある江戸という町。からくり長屋で暮らす、母親の異なる七人兄弟を中心に展開されます。兄弟たちは、亡くなった母親たちの墓参りのため、それぞれの故郷を巡る旅に出ます。しかし、旅先で様々な陰謀に巻き込まれ、命を狙われることに。その裏には、将軍・奥川秋光やその弟・貴光、そして謎の浪人・浮論の暗躍が潜んでいました。

登場人物

七人兄弟

胡麻（ごま）: 長男。22歳。落語家だが、腕は今一つ。大食いでのん兵衛。
麻次郎（あさじろう）: 次男。20歳。一刀流の達人で、絵を描くために旅をしている。予知能力を持つ。
芥子の坊（けしのぼう）: 三男。18歳。喧嘩と博打に強いが、女と酒に弱い。
七味（しちみ）: 主人公。四男。15歳。火消しをしており、棒術が得意。兄弟想いだが、泳げない。
菜種（なたね）: 長女。13歳。美少女で気が強く、剣術の腕も立つ。七味とは喧嘩ばかりしている。実は浮論の異父妹。
陳皮（ちんぴ）: 五男。10歳。発明の天才。
山椒（さんしょう）: 六男。3歳。幼いが忍術が得意。

兄弟の名前は、七味唐辛子の材料に由来しています。

将軍家

奥川秋光（おくがわ あきみつ）: 奥川家第八代将軍。剣の達人。
琴姫（ことひめ）: 秋光の娘。わがままで、七味に興味を持つ。
彦六（ひころく）: からくり長屋の大家で、将軍にも仕えている。
半蔵（はんぞう）: 公儀お庭番の風賀忍者で、七人兄弟を陰から護衛している。

その他

バン艦長: 江戸に流れ着いた異人。貴光と手を組み、暗躍する。
奥川貴光（おくがわ たかみつ）: 立浪名古山城藩主で秋光の弟。野心家で、七人兄弟を殺そうと企む。
省吾（しょうご）: 貴光の息子。盗賊で、貴光の指令で七人兄弟の命を狙う。
赤丸（あかまる）: 火賀忍者の首領。半蔵にライバル心を持つ。
浮論（ふろん）: 謎多き浪人。剣術の達人。実は菜種の異父兄で、秋光の実子。
加代（かよ）: 江戸の呉服屋の一人娘。七味に恋心を抱く。
絵美（えみ）: 二光江戸村の七味の幼馴染。
ビリー: 流れ着いた異人の少年。

書誌情報

少年サンデーコミックス 全11巻
少年サンデーコミックスワイド版 全6巻
小学館文庫 全6巻
My First WIDE 全5巻

舞台版

2021年8月には、『SF時代活劇「虹色とうがらし」』として舞台化されました。

キャスト

七味 - 長江崚行
菜種 - 伊波杏樹
浮論 - 沢村玲（ONE N' ONLY|ONE_N'_ONLY）
奥川秋光 - 松田賢二

スタッフ

原作 - あだち充
脚本 - 鳥澄若多
演出 - 佐藤慎哉

外部リンク

SF時代活劇『虹色とうがらし』 - 舞台公式サイト
SF時代活劇『虹色とうがらし』公式 (@niji_tohgarashi) - X（旧Twitter）

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