蚕室ナル駅

概要

蚕室ナル駅（チャムシルナルえき）は、大韓民国ソウル特別市松坡区新川洞に位置するソウル交通公社2号線の鉄道駅です。駅番号は215が付与されています。当駅には、「水協中央会控除保険」という副駅名が併記されています。ソウル交通公社によって運営されており、ソウル市の主要な交通結節点の一つとして機能しています。

駅の歴史

当駅は、1980年10月31日に「城内駅（ソンネヨク）」として営業を開始しました。しかし、その後、所在地とは異なる江東区城内洞にある別の駅と混同されるケースが頻繁に発生しました。この誤解を解消するため、2010年8月9日には現在の「蚕室ナル駅」に名称が変更されました。この改称により、駅の所在地がより明確になり、利用者の利便性が向上しました。

駅構造

蚕室ナル駅は高架構造を持つ駅です。ホームは2面にわたる相対式ホームで、それぞれに線路が1本ずつ、合計2本の線路が配されています。安全対策として、ホームにはフルスクリーンタイプのホームドアが完備されており、列車の到着時以外はホームへの転落を防ぐ構造となっています。

駅構内には合計3箇所の改札口が設けられています。そのうち2箇所は駅のコンコース内で相互に行き来が可能で、駅舎内の各施設や周辺へのアクセスを担っています。残りの1箇所は、特に漢江市民公園方面へのアクセスに特化した専用改札口として機能しており、公園利用者にとって非常に便利な構造となっています。

地上への出入口は全部で5箇所あります。通常の番号が振られた1番から4番に加え、前述の漢江市民公園方面に直接つながる専用の出口が設けられています。駅施設内にはエレベーターも完備されており、体の不自由な方や大きな荷物を持つ方でもスムーズに利用できるよう配慮されています。

ソウル交通公社2号線の運行経路において、漢陽大駅から当駅までは地上区間が続きます。しかし、当駅から次駅である蚕室駅方面へ進むと地下区間へと移行するため、当駅は地上区間と地下区間の境界に位置する駅の一つと言えます。

のりば

当駅では、乗降用のホームに案内上の特定の「のりば番号」は設定されていません。これはソウル交通公社の一部の駅に見られる特徴です。

利用状況

近年の駅における一日平均利用人員は、具体的な統計データとして記録が公表されています。これらのデータからは、年間を通じた利用者数の推移や傾向を把握することができ、駅の利用状況を示す重要な指標となっています。

駅周辺

蚕室ナル駅の周辺地域は、多様な施設が集まるエリアです。主要な施設としては、韓国有数の大規模病院であるソウル峨山病院、地域の主要な教育機関である蚕室高等学校があります。また、副駅名にも関連する水協中央会営業部も近くに位置しています。

周辺には大規模なアパート群が広がっており、多くの住民がこの駅を利用しています。具体的には、薔薇アパート、パークリオアパート、美星アパート、蚕室真珠アパート、クローバーアパートといった大規模な集合住宅が見られます。これらの住宅地は、駅の主な利用者層を形成しています。

その他にも、地域の信仰拠点である蚕室中央教会や、駅からほど近い場所に流れる漢江（特に蚕室鉄橋周辺）があり、自然環境へのアクセスも比較的容易です。漢江市民公園への専用改札口が設けられていることからも、このエリアが住民の憩いの場として利用されていることがうかがえます。

隣接駅

ソウル交通公社2号線において、当駅の両隣には以下の駅が位置しています。

江辺駅 (駅番号: 214)
蚕室ナル駅 (駅番号: 215)
* 蚕室駅 (駅番号: 216)

江辺駅から蚕室ナル駅を経て、次の蚕室駅へと路線が続いています。

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