ソウル交通公社2号線

ソウル交通公社2号線

ソウル交通公社2号線は、ソウル特別市を走る鉄道路線であり、旧ソウルメトロが運営していた路線です。環状線（乙支路循環線）、聖水支線、新亭支線の3つの路線で構成されています。

環状線（乙支路循環線）: ソウル市庁駅を起点に環状に結ぶ路線です。
聖水支線: 聖水駅から新設洞駅を結ぶ路線です。
新亭支線: 新道林駅からカチ山駅を結ぶ路線です。

韓国では一般的に「ソウル地下鉄2号線」と呼ばれており、ラインカラーは緑色（●）です。

概要

2号線は、環状線（市庁駅 - 市庁駅）、聖水支線（聖水駅 - 新設洞駅）、新亭支線（新道林駅 - カチ山駅）で構成されています。この路線単独で首都圏電鉄2号線を構成しており、ソウル市中心部や江南地区など、人口密集地域を通過するため、利用客が非常に多いです。また、首都圏電鉄で初めてホームドアが本格的に導入された路線でもあります（現在は全駅に設置）。さらに、韓国初の女性運転士が登場した路線としても話題になりました。

環状線は、全線開通から2013年まで（堂山鉄橋架け替え工事期間を除く）環状地下鉄路線として世界最長でしたが、現在は北京地下鉄10号線が最長となっています。

路線データ

路線距離: 60.2km（環状線48.8km、聖水支線5.4km、新亭支線6.0km）
軌間: 1,435mm（標準軌）
駅数: 51駅（環状線43駅、聖水支線4駅、新亭支線4駅）
複線区間: 新亭ネゴリ駅 - カチ山駅（新亭支線）を除く全線
電化区間: 全線（直流1,500V・架線集電方式）
閉塞方式: ATS・ATC（日本式WS-ATC）・ATO（ドイツ製）
車両基地: 君子車両基地、新亭車両基地
地上区間: 漢陽大駅（半地上） - 蚕室ナル駅、新大方駅 - 大林駅、堂山駅 - 合井駅、聖水駅 - 新踏駅（聖水支線）
走行方向: 右側通行
最高速度: 80km/h

沿革

1980年10月31日: 新設洞駅～総合運動場駅 (14.3km) 開業。
1982年12月23日: 総合運動場駅～教大駅 (5.5km) 開業。
1983年9月16日: 乙支路入口駅～聖水駅 (8.0km) 開業。同時に新設洞駅～聖水駅 (5.4km) を聖水支線として分離。
1983年12月17日: 教大駅～ソウル大入口駅 (6.7km) 開業。
1984年5月22日: ソウル大入口駅～乙支路入口駅 (19.7km) 開業、環状線全通。
1992年5月22日: 新道林駅～陽川区庁駅（新亭支線2.7km）開業。
1996年2月29日: 陽川区庁駅～新亭ネゴリ駅（新亭支線1.9km）開業。
1996年3月20日: 新亭ネゴリ駅～カチ山駅（新亭支線1.4km）開業、新亭支線全通。
1996年12月31日: 欠陥が発覚した堂山鉄橋（合井駅～堂山駅間）の架け替え工事のため、合井駅～堂山駅間の運行を一時終了。
1997年1月1日: 弘大入口駅～合井駅～堂山駅間バス代行輸送を開始。
1997年1月1日～2月14日: 合井駅臨時折り返し設備設置工事のため、弘大入口駅～合井駅間運休。工事終了後も一部列車は弘大入口駅で折り返し運転を実施。
1999年9月1日～11月15日: 合井駅臨時折り返し設備撤去工事のため、弘大入口駅～合井駅間運休。工事終了後の16日から20日までは合井駅～堂山駅間を回送扱いで運転。
1999年11月20日: 弘大入口駅～合井駅～堂山駅間代行バス運行終了。
1999年11月21日: 堂山鉄橋架け替え工事竣工のため、合井駅～堂山駅間の運行を再開。
2005年10月20日: 新踏駅～新設洞駅の間に龍頭駅が開業。
2014年5月2日: 上往十里駅構内で衝突事故発生。負傷者約240人。
2016年12月15日: 新川駅を蚕室セネ駅に改称。

運転

環状線（乙支路循環線）: 10両編成で運行され、殆どが環状運転ですが、一部は途中駅止まりの列車もあります。平日ラッシュ時は最短2分30秒間隔、日中は約5-6分間隔、土休日日中は約5分間隔で運行されます。右側通行のため、内回りは時計回り、外回りは反時計回りです。
聖水支線: 4両編成で運行され、全線で約10分間隔で運転されます。
新亭支線: 6両編成で運行され、全線で約10分間隔で運転されます。

車両

2000系電車: VVVFインバータ制御車で、ATO装置が搭載されています。
旧2000系電車: 抵抗制御車、MELCO（三菱電機）電機子チョッパ制御車、GEC電機子チョッパ制御車の3種類があります。開業初期には、車両不足を補うために1号線の旧1000系電車が4両編成で投入されたこともありました。また、1号線の車両が君子車両基地への回送列車として聖水支線に乗り入れることがあります。

駅一覧

駅所在地は全線ソウル特別市内です。

（駅名リストは省略）

山手線との類似性

JR東日本の山手線と2号線は多くの類似点があり、よく比較されます。

類似点

環状運転を行う列車が存在する。
首都内のみ運行。
運行路線色が緑色系統。
首都圏の大動脈で、混雑が激しい。
繁華街を通る（山手線：新宿、渋谷など、2号線：乙支路、江南など）。
全線が直流電化の電圧1,500Vである。
両者ともに20m車である。

相違点

線路幅：2号線は標準軌（1,435mm）、山手線は狭軌（1,067mm）。
環状運転区間の総延長：2号線が48.8km、山手線が34.5km。
地下区間：2号線は全区間の半分以上が地下、山手線には地下区間がない。
編成両数：2号線は10両編成、山手線は11両編成。
路線区分：2号線は都市鉄道、山手線は広域鉄道。
走行方向：2号線は右側通行、山手線は左側通行。
支線の有無：2号線には旅客用支線（新亭支線、聖水支線）があるが、山手線にはない。

出典

（出典に関する情報は省略）

関連項目

ソウル特別市
ソウル交通公社
ソウルメトロ
韓国の地下鉄
首都圏電鉄
* ソウル地下鉄

外部リンク

（外部リンクは省略）

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