蛇尾川ダム

蛇尾川ダムについて

蛇尾川ダム（さびがわダム）は、栃木県那須塩原市百村地端に位置し、那珂川水系の一部である小蛇尾川に建設された発電専用のダムです。このダムは東京電力リニューアブルパワーによって管理されています。

歴史と概要

蛇尾川ダムは、1980年に東京電力株式会社が塩原発電所の下池としての建設を開始し、1995年に完成しました。塩原発電所には3台の揚水[[発電]]機が設置されており、認可された出力は900,000 kWです。特に注目すべきは、堤高104.0 mの重力式コンクリートダムである蛇尾川ダムが那珂川水系内で最も高いことです。上池にあたる八汐ダムはアスファルトフェイシングフィルダムで、高さは90.5 mであり、こちらも注目されています。

ダムの特徴

重力式コンクリートダムである蛇尾川ダムは、その設計上、しっかりとした構造を持っており、大規模な水を管理するための役割を果たしています。一方、八汐ダムは上流部がアスファルトで舗装されており、水を遮断するために工夫されています。これら2つのダムは相互に連携し、発電能力を支え合っています。

ダムは塩原温泉郷に近接していますが、周辺の整備が十分ではなく、一般の見学者や車両は立ち入ることができません。以前は団体による見学も行われていたものの、2011年にテプコ塩原ランドが閉鎖されてからは、通常の見学は不可能となっています。

超過取水事件

2007年には蛇尾川ダムを巡って大きな問題が発生しました。東京電力は、ダムの放流量や水位に関するデータを捏造したと発表。これにより、発電が一時停止され、その後の調査によって、国土交通省と経済産業省から水利権の取り消しという厳しい措置が取られました。このような措置は発電用ダムにおいては初めてのケースで、発電が不可能となったのです。

しかし、同年の新潟県中越沖地震の影響で、柏崎刈羽原子力[[発電所]]が稼働できなくなり、緊急に河川法に基づく再使用の許可を申請。その後、短期間ながら発電が許可され、猛暑の中、必要な電力を供給するために利用されました。このように、蛇尾川ダムは非常に重要な役割を果たしていますが、その運営には細心の注意が求められています。

結論

蛇尾川ダムは、一見静かな自然の中にある重要な発電施設であり、その背後には複雑な管理と運営の歴史があります。また、過去の問題を経て、現在も地域の電力供給に影響を与える存在として機能しています。今後も、その動向と利用状況に注目が集まるでしょう。

もう一度検索