蛭子町 (名古屋市)

蛭子町（えびすまち）

蛭子町は、愛知県名古屋市中区に位置していたかつての町名です。この地名は、その歴史的背景に深く根ざしており、摂津西宮（現在の兵庫県西宮市）の恵比須を祀る神社の代官が居住していたことに由来します。この地は、名古屋の歴史と文化を物語る一端を担っていました。

歴史

蛭子町は、明治時代初期に誕生しました。具体的には、1878年（明治11年）12月20日に、それまで下日置町の一部であった地域が、新たに「蛭子町」という名前で独立しました。この時、新しい町としてその歴史を歩み始めたのです。

1889年（明治22年）10月1日、名古屋市が正式に成立したことに伴い、蛭子町は名古屋市の一部となりました。これにより、蛭子町は名古屋市の発展と共に成長していくことになります。さらに、1908年（明治41年）4月1日には、中区が新たに設置され、蛭子町は同区に属することになりました。

しかし、時代の流れとともに、都市計画は変化します。1974年（昭和49年）5月11日、住居表示の実施に伴い、蛭子町はその区域を松原二丁目および松原三丁目に編入されることになりました。そして、1977年（昭和52年）5月8日には、正木一丁目に編入され、蛭子町という名前は地図から消滅し、その歴史に幕を閉じました。

蛭子町は、その短い歴史の中で、名古屋市の発展とともに変遷を遂げました。その名前は消えてしまいましたが、その場所は今も名古屋の歴史の一部として存在しています。

町名の由来

蛭子町の名前は、前述の通り、摂津西宮の恵比須神社の代官が居住していたことに由来します。この事実は、この地域がかつて、宗教的なつながりを持つ重要な場所であったことを示唆しています。

参考文献

福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

* 名古屋市の地名

この情報は、名古屋の歴史と都市計画に関する理解を深める上で、重要な手がかりとなるでしょう。

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