蛸島駅

蛸島駅の概要と歴史

蛸島駅（たこじまえき）は、かつて石川県珠洲市正院町に存在したのと鉄道能登線の終着駅です。この駅は、2005年に能登線が廃止されたことに伴い、その役割を終えました。元々この駅は1964年に開業し、当初は日本国有鉄道（国鉄）によって運営されていました。国鉄時代は駅員が常駐していましたが、のと鉄道に転換後は無人駅となりました。

駅の変遷

蛸島駅は開業当初から旅客専用の業務委託駅として営業していました。1987年の国鉄分割民営化以降は西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅として運営され、1988年にはのと鉄道に転換された際に無人化されました。駅構造は単式ホーム1面1線を持ち、線路は駅から数メートル伸びたところで途切れていました。廃止後はこの車止めも撤去され、現在は穴水駅利用に転用されています。

利用状況

蛸島駅の廃止前では、1日平均乗車人員のデータは無人化後の1988年以降は記録されていませんが、利用状況は低下傾向にありました。駅の周囲には蛸島郵便局や珠洲市立蛸島小学校、また宿泊施設の珠洲ビーチホテルが存在していました。

廃止後の状況

蛸島駅の廃止後、駅舎はNPO法人「のとレールエア21」により管理され、内部が一般公開されることがあります。さらに、廃止された駅から移設されたNT100形気動車が「新蛸島駅」として保存され、一時期試運転も行われましたが、現在は放置状態になっています。2023年には再塗装が施され、管理が続けられています。

アートイベントへの利用

蛸島駅は、近年の「奥能登国際芸術祭2017」や「奥能登国際芸術祭2020+」などのアートイベントの会場としても利用されました。これらのイベントでは、廃線の線路や旧駅舎を活用したアート作品が展示され、地域の文化的な発展にも寄与しました。

まとめ

蛸島駅はその歴史的背景や地域活動の一部として今でも人々に語り継がれています。かつての賑わいを思い起こさせるこの地点は、今や新たな形で地域のアートや文化の場として機能しています。廃駅となった場所が、未来のコミュニティの場として再生されることを願う声も高まっています。

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