蜉蝣 (バンド)

蜉蝣（かげろう）：儚くも美しいヴィジュアル系ロックバンド

蜉蝣は、1999年9月に結成され、2007年1月に解散したヴィジュアル系ロックバンドです。所属事務所はフリーウィル、所属レーベルはLizardでした。インディーズながらも、その独特な音楽性と世界観で多くのファンを魅了し、シーンにおいて確固たる地位を築きました。

バンドの軌跡

蜉蝣は、会場限定販売のデモテープや限定盤を完売させるなど、早い段階から注目を集めました。2005年には、シングル「腐った海で溺れかけている僕を救ってくれた君」がオリコンメジャーチャートで21位を獲得するなど、その人気は頂点に達しました。

メンバー全員が作曲を手掛け、アルバムには各々の個性が光る楽曲が収録されていました。音楽性は、ハードロックを基調とした重厚なサウンドから、アコースティック調のバラードまで幅広く、聴く者を飽きさせません。ボーカルの大佑が手掛ける歌詞は、「恋愛」や「後ろ向きな気持ち」をテーマにしたものから、「エロス」や「エログロ」をテーマにしたものまで、その表現の幅広さが魅力でした。

バンド名のテーマは「儚さ」であり、これは大佑が抱える心臓疾患に由来すると言われています。その儚さこそが、蜉蝣の音楽を唯一無二のものにしていたのかもしれません。

2006年にアルバム「黒旗」をリリースした後、バンドは活動の今後について話し合い、「蜉蝣としての活動が完全に煮詰まった」という結論に至り、2007年1月に解散しました。

しかし、解散後もメンバー間の交流は途絶えることなく、大佑は「タイミングが合えば蜉蝣の復活もあり得る」と語っていました。残念ながら、2010年7月15日に大佑が急逝。翌年に行われた一周忌追悼公演「漆黒の光」では、ユアナ、kazu、静海が蜉蝣としてステージに立ち、往年のファンを魅了しました。

メンバー

Vocal: 大佑（だいすけ）
1978年7月30日 - 2010年7月15日
東京都出身、A型。
蜉蝣の作詞のほとんどを担当。
Guitars: ユアナ
1978年3月21日 -
青森県八戸市出身、A型。
Bass: kazu（かず）
1976年11月18日 -
東京都出身、B型。
Drums: 静海（しずみ）
1978年7月12日 -
東京都出身、O型。
解散後はドラム講師として活動。

ディスコグラフィ（一部）

シングル
腐った海で溺れかけている僕を救ってくれた君（2005年）
アルバム
蜉蝣（2003年）
落首（2004年）
愚弄色（2005年）
* 黒旗（2006年）

蜉蝣の音楽は、今もなお多くの人々の心に深く刻まれています。その儚くも美しい世界観に、触れてみてはいかがでしょうか。

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