行け行けイケメン!

行け行けイケメン!

『行け行けイケメン!』は、2000年1月9日から同年3月26日にかけて、日本テレビ系列で放送されたテレビドラマシリーズです。後に人気アイドルグループ「関ジャニ∞」のメンバーとして活動することになる、当時ジャニーズJr.であった渋谷すばる、横山裕、村上信五がトリプル主演を務めた学園コメディドラマとして知られています。

概要

このドラマは、私立セントファビュラス学園を舞台に展開されます。学園で発生する様々な生徒間の問題やトラブルに対し、イケメンの生徒3人組が、学校の百葉箱に投函された依頼の手紙をきっかけに解決に乗り出すというストーリーが主軸となります。ただし、依頼を受けて問題を解決しているのが誰なのかは、学園の生徒たちは誰も知らないという設定が、物語にユニークな側面を与えています。

主演の3人は、それぞれ個性的で魅力的なキャラクターを演じました。渋谷すばる演じる「ハル」はクールで真面目な性格、横山裕演じる「ヒロ」は女性、特にグラマラスな体型に目がありませんでした。そして村上信五演じる「リュウイチ」は、金銭欲が強く、常に損得勘定で行動する一面を持っていました。対照的ながらも結束の強い3人が、学園の平和を守るために奔走します。

彼らの秘密の活動拠点となっていたのは、学校の屋上へ続く階段の裏手にある、「高電圧注意」の看板が掲げられたフェンスの奥まったスペースでした。人目を避けるようにひっそりと存在するこの場所で、彼らは依頼内容を確認し、作戦を練るのでした。

本作は、日本テレビと共同テレビが共同で制作したドラマであり、これは1986年の『妻たちの初体験』以来、約13年10ヶ月ぶりの試みでした。

特徴的なエピソードと演出

『行け行けイケメン!』では、主演の3人、特に横山裕が様々なコメディタッチの演出に挑戦しています。横山は劇中で度々女装を披露し、その姿は視聴者に強いインパクトを与えました。また、3人全員がストッキングを顔にかぶるという、後のバラエティ番組を彷彿とさせる体当たりなシーンも描かれました。

記念すべき第1話では、ヒロ役の横山裕とリュウイチ役の村上信五によるキスシーンが登場し、ファンの間で大きな話題となりました。クールな役柄のハルを演じた渋谷すばるも、第2話ではピンク、第4話では蛍光黄緑といった鮮やかな色のパンツを着用するなど、キャラクターの個性を反映した衣装が注目されました。

劇中の細かい描写にもユニークさが見られます。例えば、リュウイチの第一声がマジシャンの名前を叫ぶセリフであったり、第4話の日本史のテストでリュウイチ51点、ハル52点、ヒロ53点と僅差であったにも関わらず、ヒロが飛び抜けて得意げな様子を見せたりと、各キャラクターの性格が垣間見える場面が散りばめられていました。また、幽霊が出ると噂される山でのエピソードでは、3人の中でヒロだけが本当に幽霊を目撃してしまうという超常現象的な展開もありました。

バレンタインデーのエピソードでは、意外にもヒロが多くのチョコレート（おそらく義理チョコが多数）を受け取り、風呂敷に一杯になるほどの人気ぶりを見せました。対照的にリュウイチはゼロ、ハルもわずか1個と、彼らの普段の行いやキャラクター性が反映された結果となりました。

スタッフ

ナレーション: 森山周一郎
脚本: 田中一彦、高山直也ほか
チーフプロデューサー: 佐藤敦
プロデューサー: 伊藤響、池田健司、荻野哲弘（日本テレビ）、松村俊二（共同テレビ）
演出: 松田秀知（共同テレビ）、都築淳一（ベイシス）、荻野哲弘（日本テレビ）
音楽: 見良津健雄

本作は、主演を務めた3人が全国的な人気を獲得する前の、貴重な出演作品として、彼らのキャリアを知る上で重要な位置を占めています。

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