行政管理庁について
行政管理庁(ぎょうせいかんりちょう)は、
日本の行政機関の一つで、以前は
総理府の
外局として存在していました。この庁は
1948年に設立され、日本の行政機構や公務員制度に関する調査、運営、評価を担当していました。しかし、その歴史は困難な側面を抱えていました。
役割と機能
行政管理庁の主な役割には、行政機関の組織や定員の管理、統計制度の維持、行政機関に対する監視、評価、そして必要に応じた勧告が含まれます。特に、各種の行政評価を行うことは、行政運営の透明性を保つための重要な機能でした。庁の
長は
国務大臣であり、管理職の中では行政管理
事務次官も重要な位置を占めていました。
歴史的背景
行政管理庁は戦後の日本において、
1946年に設立された行政調査部がその起源です。この部門は、新
憲法のもとでの行政機構や公務員制度改革を行うために設置されました。
1948年に行政調査部と中央行政監察委員会が統合されて正式に設立され、その後も幾度かの組織改編が行われました。
特に設立当初、庁は各省から集められた人材によって構成されていましたが、その多くは実績のない官僚ばかりで、十分な優秀な人材が確保されないまま運営されました。これにより、行政管理庁は持続的に劣悪な評価を受け、組織としてのまとまりを欠く状態が続きました。
組織改革と移行
1980年代には、行政管理庁の改革に向けた提言が相次ぎました。特に1982年には第二次臨時行政調査会が設置構想を打ち出し、83年には
橋本龍太郎氏が
総務庁設置案を政府に提示しました。その後、
1984年7月1日に
総務庁が発足することに伴い、行政管理庁の機能は
総務省の一部として引き継がれました。
現在の状況
現在、行政管理庁が果たしていた役割は
総務省の行政管理局や行政評価局によって担われています。この変化により、当時の問題点を軽減し、より効率的な行政運営が可能となりました。行政管理庁を通じて得られた教訓は、現在の公的な統計制度や行政評価の仕組みづくりに大いに活かされています。
まとめ
行政管理庁は日本の行政の歴史において特異な存在であり、その設立から解体までの経過は、官僚制度の問題点を浮き彫りにしました。今でもその影響は感じられ、より良い行政運営を目指すべく、様々な改革が進められています。