衛生福利部 (中華民国)

衛生福利部について

衛生福利部（えいせいふくりぶ）は、中華民国（台湾）における公衆衛生、社会福祉、社会保障に関する行政を総合的に担当する省庁です。日本の厚生労働省の医政局、健康局、老健局などが担う役割を包括的に担っていると考えると理解しやすいでしょう。前身は行政院衛生署であり、2013年7月23日に省に昇格しました。

歴史

衛生福利部の歴史は、1928年に内政部内に設置された衛生司にまで遡ります。その後、組織改編や名称変更を経て、以下のような変遷を辿ってきました。

1928年4月：「内政部衛生司」として成立
1928年11月：「衛生部」に改称
1931年4月：「内政部衛生署」に改称
1936年11月：「行政院衛生署」に改称
1938年4月：「内政部衛生署」に改称
1940年4月：「行政院衛生署」に改称
1947年5月：「衛生部」に改称
1949年5月：「内政部衛生署」に改称
1949年8月：「内政部衛生司」に改称
1971年3月17日：「行政院衛生署」に改称
2013年7月23日：「衛生福利部」に昇格

昇格前の検討段階では、「衛生福利部」の他に「厚生部」「社会福利曁衛生部」「社会福利曁労動部」などの名称が候補に挙がっていました。

組織

衛生福利部は、以下の組織で構成されています。

幹部

衛生福利部部長
衛生福利部副部長
主任秘書
技監参事

内部部局

内部部局は、政策立案や予算執行などを担当します。

所属機関（外局）

疾病管制署（CDC）：感染症対策を担当
中央健康保険署（NHIA）：国民健康保険制度の運営を担当
国民健康署（HPA）：国民の健康増進を担当
食品薬物管理署（TFDA）：食品および医薬品の安全管理を担当
社会及家庭署（SFAA）：社会福祉および家庭問題を担当

所管財団法人

器官捐贈移植登録センター：臓器移植の登録および調整を担当
医院評鑑医療品質策進会：医療機関の評価および医療の質向上を担当
医薬品査験センター：医薬品の品質管理を担当
国家衛生研究院：医学研究を担当
薬害救濟基金会：医薬品による健康被害救済を担当

その他、所属病院

国家中医薬研究所：漢方医学の研究を担当
衛生福利部所属病院：基隆病院、台北病院、雙和病院、桃園病院、苗栗病院、豐原病院、台中病院、彰化病院、南投病院、嘉義病院、朴子病院、新營病院、台南病院、旗山病院、屏東病院、恆春旅遊病院、花蓮病院、台東病院、澎湖病院、金門病院、八里療養院、桃園療養院、草屯療養院、嘉南療養院、玉里病院、樂生療養院、胸腔病院など、多数の病院を所管しています。

歴代の長

衛生署署長、衛生福利部部長が、それぞれ歴代の長として職務を担ってきました。

関連事項

中華民国の政治
台湾の医療

外部リンク

衛生福利部


衛生福利部は、台湾の国民の健康と福祉を支えるために、重要な役割を担っています。感染症対策から医療保険、食品安全、社会福祉まで、その活動は多岐にわたります。

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