衛藤速

衛藤速の生涯

衛藤速（衞藤、えとう はやし）は、1894年9月27日に大分県宇佐郡で生まれ、1964年12月21日に70歳で亡くなった日本の実業家及び政治家です。彼は昭和期において衆議院議員を2期務め、多方面での活動を展開しました。

若き日々と初期のキャリア

衛藤は小学校を卒業後、若いうちに中国に渡りました。その後、沖縄や京阪神地域を経て、福岡県の田川郡に移り住みました。そこで彼は炭鉱労働に従事し、昭和初めには東豊炭鉱の経営を開始しました。炭鉱経営の成功を収めた彼は、以降も多くの企業の代表を務めることとなります。

彼は田川商工会議所の副会頭や大進鉱業の代表取締役、さらに衛藤商事社長、衛藤鉱業社長、文珠岳炭礦社長、東豊商事社長などとしても広く知られています。特に、戦後の復興期には朝鮮特需の恩恵を受け、1951年には長者番付で1位に輝くまでになりました。

政治の道

政界へも進出した衛藤は、川崎町会議員としての経験を経て、1947年の第23回衆議院議員総選挙に福岡県第4区から日本社会党の公認を受けて出馬。初当選を果たすことになります。しかし、彼は臨時石炭鉱業管理法案に反対し、社会党を離脱して社会革新党に入党しました。その後、炭鉱国管疑獄の関係で衆議院不当財産取引調査委員会に証人として喚問を受けることにもなります。

1949年には第24回総選挙でも再選を果たし、その後自由党に所属することになります。彼は衆議院議員として2期にわたり活躍し、社会革新党中央執行委員などの要職も務めました。

晩年と功績

衛藤は1964年に亡くなり、彼の死後、勲三等瑞宝章が追贈され、正五位が授与されました。また、彼の二女の夫はプロ野球選手の豊田泰光であり、彼の家族はスポーツ界でも知られています。

衛藤は家族や地域への貢献も忘れませんでした。自らの郷里での明治小学校建設や、大分県立安心院高等学校の整備に大変な寄付を行い、その業績は現在でも評価されています。

まとめ

衛藤速はその多彩な経歴を通じて日本の実業界と政治界に多大な影響を与えた人物であり、戦後の復興期における重要な役割を果たしました。彼の功績は今日の日本においても称えられています。

もう一度検索