表 (データベース)

データベースにおける表（テーブル）とは

データベースにおいて、表（テーブル）は、データを格納・管理するための基本的な構造です。関係データベースやフラットファイルデータベースで利用され、データを垂直方向の「列（カラム）」と水平方向の「行（レコード）」で構成します。各行は、特定の列の値によって識別され、その識別子は「候補キー」と呼ばれます。

表の構造と特徴

表は、定められた数の列を持ちますが、行数は変動します。各列は特定のデータ型を持ち、各行はその列に対応する値を格納します。表には、実際のデータ行に加えて、表の構造やデータに対する制約などのメタ情報が含まれることが一般的です。例えば、特定の列の値が特定の範囲内に収まるように制約を加えたり、データの重複を許さないように制約したりすることができます。

表と関係

関係データベースの文脈では、表は関係を表現するものとみなすことができます。ただし、厳密には表と関係は同じではありません。表は重複する行を持つことができるのに対し、関係モデルにおける関係は重複を許容しません。また、表では列と行の順序が意味を持つ場合がありますが、関係には順序の概念はありません。

表と他のデータ構造

構造化ファイル

関係データベース以外のデータモデル（例えば、階層型データモデル）では、表に相当するものとして構造化ファイルがあります。構造化ファイルでは、レコードが表の行に、レコード内のカラムが表の列に相当します。構造化ファイルも表と同様に、データを整理して管理するための構造を提供します。

表計算ソフト

表計算ソフトも表形式でデータを管理しますが、データベースにおける表とはいくつかの点で異なります。表計算ソフトでは、各フィールド（セル）のデータ型は厳密に定義されないことがありますが、データベースの表では、各列のデータ型がスキーマによって定義されていることが一般的です。これにより、データの整合性が確保され、より高度なデータ管理が可能になります。

ビューとニックネーム

表には、実際に物理的にデータが格納されている表だけでなく、ビューやニックネームという概念も存在します。ビューは、クエリの結果を仮想的な表として表示するもので、実際のデータは別の場所に格納されています。ニックネームは、別のデータベース内の表へのポインタとして機能し、リモートの表をローカルの表のように扱うことができます。

表の表現方法

表は、データを視覚的に表現するための有効な方法の一つですが、関係モデルにおける関係は、n次元グラフで表現することもできます。例えば、2つの属性を持つ関係は、2次元グラフ上の点の集合として表現できます。表とグラフは、データの構造を異なる形で表現するものの、本質的には同じ情報を表現しています。

まとめ

表は、データベースにおけるデータの基本的な構造であり、データを整理・管理するための重要な要素です。関係データベースだけでなく、他のデータモデルにおいても、データの構造化に役立ちます。表の概念を理解することで、データベースの操作や設計をより効果的に行うことができるでしょう。

関連事項

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