表高島駅

表高島駅の概要と歴史

概要

表高島駅（おもてたかしまえき）は、かつて神奈川県横浜市にあった日本国有鉄道（国鉄）の貨物駅です。この駅は、東海道本線貨物支線、通称・高島線に位置していました。駅の構造は高島駅から分岐し、横浜港高島埠頭に接続する形で設置されていました。交通の重要拠点として機能し、主に貨物船からの積み降ろしが行われていました。特に、有蓋車による輸送が多く、小規模ながらも重要な役割を果たしていました。

駅はその後、MM21中央地区の再開発に伴いその姿を変え、かつての倉庫は取り壊され、周辺地域は埋め立てられ、新たな都市の一部となりました。開発は長期間にわたって進められ、特に2010年代後半には進展を見せました。

歴史

表高島駅の開業は1934年（昭和9年）にさかのぼります。横浜港高島埠頭の建設に合わせて、同年6月15日に貨物支線が開通し、駅が設置されました。当時は、桟橋式岸壁に5,000トン級の貨物船が同時に接岸できる設備を整え、輸送の中心地としての役割を担っていました。

しかし、1945年5月29日、横浜大空襲により駅や倉庫が壊滅的被害を受けました。この空襲の影響で、駅の大部分を失い、大戦後は連合軍による横浜の臨港鉄道網が活用されることになります。表高島駅はしばらくの間、主に火薬類や石油類の陸揚げの拠点として利用されていました。

1948年以降、貨物の取り扱いは徐々に縮小されていきました。昭和30年代半ばからはトラックによる陸上輸送が主流になり、また船舶輸送においても特定の品目の専用埠頭が設けられ、鉄道による貨物輸送が減少していきました。国鉄貨物は、従来の形態から特定品目に特化した輸送へと移行していきました。

このような変化の中で、横浜港における鉄道貨物輸送は1979年に開業した横浜羽沢駅を利用したコンテナ輸送へと移行し、表高島駅は1982年11月15日の国鉄全国ダイヤ改正時に廃止されました。

駅の跡地

廃止後、表高島駅の跡地は再開発され、現在では新たな都市インフラに生まれ変わっています。南側はMM21中央地区の50-52街区、北側は19街区などとして利用されています。

年表

• - 1934年（昭和9年）6月15日：表高島駅開業
• - 1945年（昭和20年）5月29日：横浜大空襲により駅構内が大破
• - 1972年（昭和47年）：横浜市営地下鉄線の終着駅として使用
• - 1982年（昭和57年）11月15日：国鉄の不要駅として廃止
• - 1983年（昭和58年）：横浜みなとみらい21の着工

結論

表高島駅は、その短い歴史の中で、横浜港の発展に寄与した貨物駅として重要な役割を果たしました。駅の跡地ははるかにリニューアルされ、今では当時の面影を残さぬ新しい都市空間が広がっています。

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