装甲戦闘車両

装甲戦闘車両について

装甲戦闘車両（AFV）は、軍事作戦において重要な役割を果たす装甲化された軍用車両です。この車両は、戦車や歩兵戦闘車に代表されるように、攻撃兵器を搭載しており、戦闘能力を備えています。装甲戦闘車両は、一般的に装甲が施されていることから「装甲」という語が付けられていますが、実際には武装を持たない装甲車両はこのカテゴリには入りません。戦闘車両という用語は、攻撃武器を運用できる車両全般を指し、装甲戦闘車両はその一部といえます。

装甲の耐弾性能

装甲戦闘車両にはさまざまな種類があり、それぞれの武装に応じた耐弾性を持っています。例えば、ある種の装甲戦闘車両は、戦車砲や対戦車ミサイルに耐えうる強度を有する一方、他のものは小口径のライフル弾や破片といった比較的軽い攻撃に対抗できる程度の装甲を持つものも存在します。

日本の自衛隊においては、この装甲戦闘車両は「軽装甲」や「装甲」といった属性で分類されます。軽装甲では、小銃弾や弾片に耐えうる強度を、装甲の場合は、12.7mmの重機関銃に対抗できる強度が求められることが一般的です。

兵器種別による分類

装甲戦闘車両は、主にその性能に応じてさまざまなタイプに分類されます。特に、走行駆動系による分類には、次の2つがあります。

1. 装軌車両（Tracked Vehicle）
このカテゴリには、無限軌道（キャタピラ）を用いた走行装置が含まれます。重い車体でも様々な地盤を進むことができ、戦車のような重装甲車両が多くこの種類に該当します。しかしながら、走行系に軽微な故障が発生した場合、機動能力を失う危険があるため、注意が必要です。また、空輸や長距離の自走にも適さない側面があります。

2. 装輪車両（Wheeled Vehicle）
こちらは、ゴムタイヤを使用している車両であり、軽量から中程度の重さを持つものが多いです。このため、高速での長距離移動に適しており、比較的柔軟に機動することができますが、硬い路面での走行が主となるため、地形の影響を受けやすいというデメリットもあります。多くの装輪型装甲戦闘車両が、6輪や8輪の駆動構成を持つことでこれらの問題に対処しています。

現代の装甲戦闘車両とその重要性

冷戦以降、非対称戦闘が増加する中、21世紀に入ってからは装輪型装甲戦闘車両の開発が盛んに行われています。これにより、装甲戦闘車両の柔軟性と対応能力が向上し、さまざまな戦闘シーンで活躍しています。装甲戦闘車両は、現代の軍事活動において中心的な存在となり、自己防衛や敵との交戦における重要な戦力とされています。

多様性のある装甲戦闘車両は、特に野戦や都市戦での即応力や機動力を求められており、その重要性は今後ますます高まると予想されます。

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