西上心太

西上 心太（にしがみ しんた）

1957年、東京都荒川区南千住に生まれる。日本の文芸評論家、および書評家として活動している。

早稲田中学校・高等学校を経て、早稲田大学法学部を卒業した。大学在学時には、同大学のワセダミステリクラブに所属し、ミステリー作品への造詣を深めた。

彼の評論活動は、特にミステリー作品に焦点を当てている。国内外の幅広いミステリー作品を深く読み解き、その構造や主題、作家の技巧などについて詳細な分析を提供している。その的確な批評眼と分かりやすい文章は、多くの読者や研究者から評価されている。

また、書評家としても精力的に活動しており、様々な媒体で新作ミステリーの紹介や評価を行っている。彼の書評は、作品選びの参考になるだけでなく、ミステリーというジャンルへの理解を深める助けとなっている。

多数の推理小説の単行本や文庫版の巻末解説を執筆していることも、彼の活動の重要な柱である。作品の内容を補足し、読後にさらなる洞察を与える解説は、多くのミステリーファンにとって楽しみの一つとなっている。

専門家団体との関わりも深く、日本推理作家協会の会員である。ミステリー界の発展にも貢献している。さらに、探偵小説研究団体であるマルタの鷹協会の日本支部の事務局長も務めている。

文芸評論や書評活動以外にも、いくつかのユニークな経歴を持つ。かつて放送されていた人気クイズ番組「マジカル頭脳パワー!!」では、クイズの原案作成に携わった時期があり、その際には「鈴木隆久」という別名義を用いていた。これは、彼の多才な一面を示すエピソードと言えるだろう。

将棋との関わりもあり、2008年からは将棋ペンクラブ大賞の最終選考委員を務めている。将棋関連の著作に対する評論・評価を行う役割を担っており、ここでもその評論家としての視点を活かしている。

西上心太は、ミステリーを軸としながらも、多岐にわたる分野で活躍する評論家・書評家である。その活動は、ミステリー文化の振興と読者の知的好奇心を満たすことに寄与している。

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