西光院 (石岡市)

西光院は、茨城県石岡市吉生の峰寺山中腹に位置する天台宗の寺院です。本尊は馬頭観音で、豊かな自然に囲まれた静かな場所にあります。

歴史

伝承によれば、西光院は平安時代初期の大同2年（807年）に、京都の僧である徳一大師によって開山されたとされています。当初は法相宗の寺院でしたが、鎌倉時代には真言宗に改宗し、その後、天台宗となりました。長い歴史の中で、宗派の変化を経て、現在に至っています。

文化財

西光院には、数々の貴重な文化財が保存されています。特に有名なのは、以下のものです。

本堂: 崖に沿って建てられた懸造（舞台造り）と呼ばれる建築様式が特徴です。多くの柱が急斜面の岩に立てられており、その姿は京都の清水寺本堂によく似ています。そのため、「関東の清水寺」とも呼ばれています。本堂は安永6年（1777年）の火災で焼失しましたが、寛政3年（1791年）に再建されました。茨城県の有形文化財に指定されています。
立木観音菩薩像: 像高5メートルを超える一木造の巨大な観音像です。直立した姿は、まるで立木をそのまま彫り出したかのようです。足元には台座の代わりに自然木の根が用いられています。元々は山麓の吉生村にあった立木山長谷寺に安置されていましたが、現在は西光院に移されています。「立木観音」の名で茨城県指定文化財となっていますが、正しくは「十一面観音像」と称すべきものです。
梵鐘: 石岡市指定文化財です。

西光院は、豊かな自然と歴史、文化財に恵まれた寺院です。四季折々の美しい景色の中で、静かに歴史を感じることができます。特に、春には桜が咲き誇り、本堂の舞台からの眺めは絶景です。また、秋には紅葉が山を彩り、訪れる人々を魅了します。

西光院は、茨城百景にも選ばれており、多くの観光客が訪れる名所となっています。心を癒やしに、ぜひ一度足を運んでみてください。

関連項目

常陸国風土記

外部リンク

茨城百景89-峰寺山西光院
西光院-関東の清水寺- 石岡市
* 峰寺山西光院の舞台と峰を染める山桜ほか・石岡市-かすみがうらネット

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