西南日本

西南日本とは

西南日本は、地質学において日本列島を大きく二分する際に、南西側に位置する地域を指します。この区分は、フォッサマグナという地質構造の存在が発見された当初、その両側の地体を区別するために用いられました。当初は、糸魚川静岡構造線を境に分けられていましたが、その後の地質調査の進展により、棚倉構造線がより正確な境界とされています。ただし、現在でもフォッサマグナを境界とすることがあります。

西南日本の地質構造

西南日本はアムールプレート上に位置し、その基盤となる地質構造は、北西から南東に向かって形成年代の新しい地層へと移り変わる傾向があります。ただし、地層は帯状に綺麗に並んでいるわけではなく、場所によって厚みが異なっています。

古い地質帯

隠岐諸島の隠岐帯や、能登半島から飛騨山脈付近にかけての飛騨帯は、約3億年前よりも前に形成された西南日本で最も古い地質帯であり、日本最古の地層を含んでいます。

中間の地質帯

飛騨帯を取り囲む飛騨外縁帯、新潟県中越から群馬県付近の上越帯、丹波半島から中国地方東部の超丹波帯、中国地方西部の秋吉帯、そして国東半島以西の九州地方北部の三郡帯は、約3億年前から2億年前に形成された地質帯です。

新しい地質帯

秋吉帯の南に位置する玖珂帯、超丹波帯の南から近畿地方北部にかけての丹波帯、中部地方内陸部の美濃帯、関東地方北部から中部地方北部の足尾帯、そして九州地方中部から房総半島北部まで伸びる細長い秩父帯は、約2億年前から1億年前に形成された地質帯です。

中央構造線

中央構造線は、西南日本を内帯と外帯に分ける重要な境界線です。中央構造線の北側には高温低圧型の領家変成帯が、南側には低温高圧型の三波川変成帯が細長く分布しています。また、中央構造線の南側には秩父帯が、北側には他の同時期の地質帯が位置しています。

四万十帯

伊豆半島周辺や九州地方西部の一部を除き、中央構造線より南東側には、1億年前よりも新しい時代に形成された四万十帯が広がっています。

西南日本の内帯と外帯

中央構造線より北側の地域を内帯、南側の地域を外帯と呼びます。内帯と外帯は地形や文化において対照的な特徴を持ちます。

内帯

内帯は浸食が進んだなだらかな地形が特徴で、中央部には瀬戸内海や琵琶湖のような窪地が見られます。

外帯

外帯は壮年期の険しい地形が特徴で、平地が非常に少ない地域です。これらの地形の違いは、集落の形成や文化にも影響を与えており、人文地理学でも重要な概念となっています。

関連情報

西南日本の理解を深めるために、以下の関連情報も参照してください。

• - 東北日本
• - 中央構造線
• - フォッサマグナ
• - 棚倉構造線
• - 月出の中央構造線

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