西塔佳郎

西塔 佳郎

西塔 佳郎（さいとう よしろう）は、1982年6月16日生まれ、熊本県出身の元バスケットボール選手です。現役時代のポジションはフォワードで、パナソニックトライアンズなどに所属しました。

キャリア形成期

熊本県出身の西塔佳郎は、武蔵ヶ丘中学校在学中に頭角を現し、3年時には熊本県代表としてFUJI XEROX杯に出場。県大会で準優勝を経験するなど、地元でその才能を示し、熊本国体強化指定選手にも選ばれました。

高校はバスケットボールの強豪として知られる福岡大学付属大濠高等学校へ進学。高校時代を通じて全国の舞台で活躍を見せ、インターハイやウィンターカップでベスト8進出を複数回果たしました。特に注目すべきは、全日本ジュニア代表に選出されたことです。アジアジュニア選手権では、チームの4位入賞に貢献し、個人としても日本人選手の中で最多得点を記録するなど、国際大会での得点能力の高さを発揮しました。また、Nike Ali Asia basketball campではオールスターに選ばれるなど、国内外でその実力が評価されました。

大学・日本代表での活躍

高校卒業後、大東文化大学に進学。大学バスケットボール界でも中心選手として活躍しました。関東大学リーグでは2部優勝や1部での上位進出に貢献し、全日本学生選手権（インカレ）でも常に上位に食い込みました。特に2003年にはインカレでチームを準優勝に導き、個人としてはアウトサイドからの正確なシュート力を武器に3ポイントシュート王のタイトルを獲得しました。さらに、この年には日本男子学生選抜大会に関東選抜として出場し、優勝を経験。関東実業団・関東学生対抗戦ではMVPに輝くなど、大学4年間で多くの実績を残しました。

大学在学中の2004年には、ジェリコ・パブリセヴィッチ氏がヘッドコーチを務めるバスケットボール日本代表に選出されるという貴重な経験をしました。KIRIN CUPに出場し、イングランド戦での勝利に貢献したほか、スタンコビッチカップにも参加するなど、国際舞台での経験を積みました。

社会人・その後のキャリア

大学卒業後の2005年、パナソニックに入社し、パナソニックトライアンズの一員となりました。同チームには2008年まで所属し、JBLスーパーリーグや天皇杯などの国内主要大会でプレーしました。パナソニック時代にも日本代表に選ばれ、アジア選手権東アジア予選に出場するなど、引き続き国際的な舞台で日本代表としての責任を果たしました。

競技の第一線から退いた後も、西塔氏はバスケットボールへの情熱を持ち続けました。2012年には全日本クラブバスケットボール選手権大会で3位入賞に貢献。さらに、近年注目を集める3x3（スリー・バイ・スリー）にも積極的に取り組みました。2013年には3x3 TOURNAMENT.EXEで準優勝や3位を経験し、ストリートボールの大会であるRedBull King of the Rockの大阪予選で優勝。2014年にはTOURNAMENT.EXE神戸大会で優勝を果たし、国内プロリーグである3x3 PREMIER.EXEでは所属チームの総合優勝に大きく貢献しました。この活躍が認められ、FIBA 3x3 World Tourのマスターズ大会やファイナルにも出場し、世界を相手にプレーするなど、バスケットボールの様々なカテゴリーでその存在感を示しました。

高校時代からの日本代表経験、大学での輝かしい実績、そして3x3への挑戦と成功など、西塔佳郎はその多才なバスケットボールキャリアを通じて、幅広い舞台で活躍した選手と言えます。

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