西山浩一

西山浩一 - 日本の新星ハンター

西山浩一（にしやまこういち）は、1938年生まれの日本のアマチュア天文家です。彼は、日本国内で最も多くの新星を発見した実績を持ち、世界的にも評価されています。特に、彼は椛島冨士夫との強いパートナーシップを築き、共に新たな宇宙の謎を追い続けています。

人物背景

西山氏は福岡県久留米市に住んでおり、九州大学を卒業後、毎日新聞社で記者として働きました。記者としてのキャリアの中で、天文観測に熱中していた椛島冨士夫と出会い、意気投合しました。その後、二人は一緒に観測活動を行うようになりました。

定年退職後の2007年、西山は佐賀県みやき町に私設天文台を建設しました。この天文台は、椛島がシステム設計を担当し、古川麒一郎によって「ミヤキ・アルゲンテウス」と命名されました。これは、銀色を意味するラテン語「アルゲンテウス」にちなんでおり、特にシルバー世代の天文ファンを意識して名付けられました。観測の主な役割は、西山が担当し、椛島がデータの解析を行っています。

この天文台には、二つの高性能望遠鏡が設置されています。一つは口径40cmのF3.3ベーカーシュミット望遠鏡で、天の川銀河内の観測に使用されます。もう一つは、口径51cmのF6.7リッチー・クレチアン式望遠鏡で、銀河系外の天体の観測に特化しています。

新天体発見の実績

西山氏の観測活動は、特に新星の発見において顕著です。2020年までに、彼は約120個の新星を発見しており、また超新星の発見も2件達成しています。すべての発見は、西山と椛島の共同名義で認定されています。

新天体の発見は、天文学の新たな知見を生むことに繋がります。例えば、2010年に発見した新星「はくちょう座V407星」は、同年8月に行われた共同観測研究によって、その爆発に伴って1億電子ボルト以上のエネルギーを持つガンマ線が放射されていることが確認されました。この新星爆発による高エネルギーのガンマ線放射は、これまで考えられていなかったものであり、新たな種類の天体が発見されたことになります。

今後の展望

2020年、椛島が80歳の誕生日を迎えるにあたり、天体捜索からの引退を宣言しました。しかし、西山氏は90歳まで探査活動を続けたいと考えており、今後は彗星の捜索や南半球の晴天率の高い地域にリモート観測施設を設け、新星を探し続ける計画を立てています。

また、[小惑星] Nisiyamakoitiは西山氏の名にちなんで命名されており、彼の天文学界への貢献がしっかりと記録されています。

趣味としては登山にも情熱を注いでおり、キリマンジャロやエルブルス、アコンカグアといった名山にも挑戦しています。彼は、宇宙の謎を探求し続ける姿勢とともに、様々な趣味を持ち、生涯にわたる学びと挑戦を続けています。

もう一度検索