西彼杵道路

西彼杵道路（にしそのぎどうろ）

西彼杵道路は、長崎県佐世保市から西彼杵半島を経由して長崎県西彼杵郡時津町に至る区間で建設中の一般有料道路であり、地域高規格道路です。西海パールラインもこの道路の一部を構成しています。

概要

計画では、佐世保市から時津町に至る全長約50キロメートルの地域高規格道路として、佐世保市と長崎市を1時間以内で結ぶことを目標としています。これにより、西彼杵半島の交通を強化し、地域活性化や緊急輸送路の確保に貢献することが期待されています。

最初の区間は1998年11月に江上バイパスI期区間が西海パールライン有料道路として供用開始され、2006年3月には新西海橋を含む区間が延伸されるなど、数次にわたって延長されています。しかし、2023年2月時点での計画区間に対する供用率は38%となっています。

2023年2月現在、国道202号および国道206号のバイパスとして、指方IC（佐世保市指方町）から大串IC（西海市西彼町大串）間の14.2キロメートル、および県道奥ノ平時津線の新道として、日並IC（時津町日並郷）から時津IC（時津町野田郷）間の3.4キロメートルが開通しています。このうち、江上IC（佐世保市江上町）から小迎IC（西海市西彼町小迎）間が西海パールライン有料道路として供用されています。

開通当初は西海パールラインのみで構成されていたため、指方バイパス・小迎バイパス全体を「パールライン」と呼ぶこともあります。

今後の展望

長崎県の資料によると、佐世保 - 長崎間の所要時間は、長崎自動車道を経由するルートで現状1時間16分かかります。一方、西彼杵半島経由のルートでは、西彼杵道路建設以前は2時間13分かかっていました（2023年3月時点では1時間29分）。しかし、西彼杵道路の完成後は54分に短縮される見込みです。

佐世保側では、西九州自動車道佐世保大塔ICに接続する計画があります。時津ICでは現時点で臨港道路を経由して川平有料道路に連絡しており、将来的には長崎南北幹線道路と接続し、長崎市中心部へと連絡する計画です。

インターチェンジなど

指方IC
江上IC
小迎IC
大串IC
白似田IC
日並IC
時津IC

道路仕様と各事業区間

全線を設計速度80 km/h・第1種第3級の自動車専用道路として設計されています。新西海橋のみ当初から4車線で供用されていますが、それ以外の区間は暫定2車線での供用となっています。

佐世保大塔IC - 指方IC間（約6 km）、白似田IC - 日並IC間（約23 km）は未着手の調査中の区間です。

接続する長崎南北幹線道路の未供用区間である、時津IC - 滑石IC（仮称）間1.7 kmは主要地方道長崎畝刈線（滑石工区）として、その先の滑石IC（仮称） - 茂里町IC（仮称）間5.3 kmも都市計画道路長崎時津縦貫線として、それぞれ事業中です。

各バイパス

国道202号指方バイパス

2011年6月開通。

指方IC - 江上IC
延長: 2.8 km

国道202号江上バイパス

1998年11月30日開通（I期）、2006年3月延伸開通（II期）。西海パールライン有料道路の区間。

江上IC - 小迎IC
延長: 4.7 km

国道206号小迎バイパス

2013年3月開通。

小迎IC - 大串IC
延長: 6.1 km

国道206号大串白似田バイパス

事業中。

大串IC - 白似田IC
延長: 6.6 km

一般県道奥ノ平時津線（時津工区）

長崎県道204号奥ノ平時津線として建設された区間。2023年2月18日に開通。

時津ICを降りて臨港道路畝刈時津線に接続し、同路線の井手園交差点で川平有料道路へと連絡します。時津工区の工事と合わせ、同交差点の改良も行われています。

日並IC - 時津IC
延長: 3.4 km

主なトンネル・橋梁

指方トンネル（1590 m）
新西海橋（620 m）
時津トンネル（1728 m）

関連項目

地域高規格道路一覧

外部リンク

長崎県土木部

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