西新井病院

西新井病院：歴史と地域医療への貢献

東京都足立区西新井本町に位置する西新井病院は、医療法人社団成和会が運営する、地域医療に貢献する重要な病院です。東京都の災害拠点病院にも指定されており、高い医療水準と充実した設備を備えています。207床の病床数を有し、幅広い診療科を展開することで、地域住民の健康を守り続けています。

歴史と理念

西新井病院は、1953年、済州道出身の金萬有氏によって設立されました。創立当初から「朝日親善、民主的医療センター、社会福祉」という3つの理念を掲げ、地域社会への貢献を重視した医療活動を展開してきました。2015年には、地下1階地上6階建ての新病棟に移転し、より快適で安全な医療環境を提供できるようになりました。

診療科と医療サービス

西新井病院では、内科、消化器外科、脳神経外科、耳鼻咽喉科、眼科、泌尿器科、口腔外科、麻酔科など、多くの診療科が設置されています。入院治療はもちろん、外来診療も充実しており、健診センター、救急外来、血液浄化透析室（40床）、緩和ケア看護外来なども備えています。ただし、口腔外科を除く外来診療は、系列の成和クリニックで行われています。

二次救急医療機関としての役割も担っており、東京都脳卒中急性期医療機関にも指定されています。その他にも、様々な法令による指定・認定病院であり、各学会の認定施設としても認められています。

アクセスと関連施設

西新井病院へのアクセスは良好です。東武伊勢崎線・東武大師線「西新井駅」から徒歩12分、「大師前駅」から徒歩5分と、公共交通機関でのアクセスが容易です。バスを利用する場合も、「病院前」バス停が最寄りのため便利です。

西新井病院は、医療法人社団成和会傘下の様々な医療機関と連携しています。西新井病院附属成和クリニック、西新井ハートセンター病院、にしあらい生活習慣病クリニック、西新井看護専門学校、介護老人保健施設むくげのいえなど、地域医療を支える多様な施設が連携することで、包括的な医療サービスを提供しています。

その他

西新井病院には、一般財団法人成和記念財団が深く関わっています。この財団は、病院創設者である金萬有氏の出捐により設立され、在日コリアン自然科学者の研究助成などを目的としています。また、西新井病院の敷地と院債は、この財団の基本財産となっています。さらに、北朝鮮の平壌にある金萬有病院は、西新井病院の姉妹病院として知られています。

歴史的な背景や関連施設との連携、地域医療への貢献など、西新井病院は多くの側面を持ち合わせた重要な医療機関です。今後も、地域住民の健康増進と医療水準の向上に貢献していくことが期待されています。

なお、初診時に紹介状がない場合は、保険外併用療養費として別途1,500円が必要となります。また、北朝鮮による拉致被害者と考えられる藤田進氏に関して、当病院での監禁に関する証言が存在するなど、複雑な歴史的背景も持ち合わせています。

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