西日本放送高松ラジオ送信所

西日本放送高松ラジオ送信所

西日本放送高松ラジオ送信所は、香川県高松市木太町に位置し、RNCラジオの中波放送を行う重要な送信所です。この送信所の放送区域は幅広く、高松都市圏を中心に、東は三本松（東かがわ市）、西は丸亀平野まで及びます。さらに、RNCラジオはこの送信所を親局とし、過去に観音寺や丸亀、白鳥に中継局を設置しており、これによって1449kHzは香川県内のほぼ全域で良好な聴取が可能です。

放送区域と受信範囲

瀬戸内海の中心に位置するため、他府県へのスピルオーバー波も比較的多く聞こえ、県外での可聴範囲は愛媛県東予地方、徳島県徳島平野、広島県福山市と尾道市、岡山県南部、兵庫県南部、和歌山県和歌山市、大阪府の大阪平野まで広がっています。特に電波が強い地域としては、岡山県の岡山平野、兵庫県の明石市、淡路島の西海岸が挙げられます。

歴史的背景

この地域には1571年に善与法印が再興した真福寺がありましたが、1868年の神仏分離令により廃寺となりました。ところが、歴代住職の墓は残されており、送信所の建設時に墓は旧薬師堂に移されました。1953年7月29日、四国新聞社や香川県の商工会議所の資金によってラジオ四国が設立され、ここに本社機能が置かれました。その後の8月26日に送信所の建設工事が始まり、9月には試験電波の発射が行われました。正式な本放送は10月1日より開始され、コールサインはJOKF、周波数は1060kc、出力は100Wでした。

送信所の進化

開局後、1953年12月には社名がラジオ香川に変更され、1956年には再び西日本放送に改名されました。同時に出力が1kWに引き上げられ、更に1959年には新本社が高松市丸の内に完成し、送信所機能がそこに残り、新体制が整いました。以降、ラジオ出力も3kWに増加し、設備の自動化が進められました。

その後も1960年には送信機の改造が行われ、出力の増加が続きました。1978年11月には周波数が1450kHzから1449kHzに変更され、現在に至ります。

施設の特徴

送信所の敷地面積は9,930m²、局舎面積は662m²となっています。67mの高さを誇る円管鉄柱のアンテナが設置されており、周囲との調和が取れた構造です。周囲にはテニスコートが存在するものの、2009年には使用されていない様子が見受けられました。送信所は高松市木太町の住宅密集地に位置し、交通の便も良い場所にあります。

その他の情報

西日本放送のラジオは1997年までNRNシングルネット局でありました。対岸のRSKラジオも同様に運用されていましたが、香川県のみが公式のエリアとなり、出力は5kWのまま変わりませんでした。これにより、岡山県での当局のラジオ放送が受信できるのは岡山南部の地域に限られることとなっています。

このように、西日本放送高松ラジオ送信所は歴史的背景を有し、香川県内外で広範囲な放送を支え続ける重要な施設です。

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