西村久之

西村久之

西村久之（にしむら ひさゆき、1893年9月23日 - 1964年2月4日）は、昭和時代に活躍した日本の実業家、そして政治家です。彼は衆議院議員としてもその名を刻んでいます。旧姓は牟田でした。

生い立ちと学歴

西村久之は、1893年（明治26年）に長崎県南松浦郡岐宿町（現在の五島市）で生まれました。牟田久蔵の次男として生を受け、後に力之助の養子となります。早稲田大学商科に進学しますが、1914年に中途退学しました。

政治家としてのキャリア

彼は地元、南松浦郡岐宿町の町会議員として政治の世界に足を踏み入れます。その後、長崎県会議員にも選出され、同参事会員、そして議長も務めました。

1946年（昭和21年）4月、第22回衆議院議員総選挙において、長崎県選挙区から日本自由党公認で出馬し、見事初当選を果たします。その後、第24回総選挙まで長崎県第2区から出馬し、再選を果たしました。1952年（昭和27年）10月の第25回総選挙では惜しくも次点で落選しますが、1953年（昭和28年）4月の第26回総選挙で再び当選し、衆議院議員として通算4期の任期を務めました。この間、衆議院水産委員長、第3次吉田内閣・経済安定政務次官などの要職を歴任しました。その後、第27回総選挙にも立候補しましたが、残念ながら落選という結果に終わりました。

実業家としての活動

政治家としての活動と並行して、西村は実業家としても手腕を発揮しました。西村漁業合資会社の代表者、福江製氷の社長、長崎県鮮魚介藻配給統制組合理事長、西村物産の社長など、多岐にわたる事業を手掛けました。

人物像

趣味は囲碁であり、宗教は真宗を信仰していました。住所は長崎市上筑後町、そして東京都渋谷区栄通二丁目にも構えていました。

参考文献

長崎日日新聞社編『長崎県人事興信録 1935版』長崎日日新聞社、1934年。
人事興信所編『全日本紳士録 昭和32年版』人事興信所、1957年。
長崎新聞社編『長崎県人事年鑑 1960』長崎新聞社、1959年。
人事興信所編『人事興信録 第22版 下』人事興信所、1964年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
* 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

もう一度検索