西村俊二

西村 俊二

1947年5月21日に福岡県で生まれた西村俊二（にしむら しゅんじ）は、プロ野球選手として近鉄バファローズの内野を支え、引退後はスカウトとして手腕を発揮しました。2015年4月2日に67歳で逝去しました。

経歴

地元福岡の福岡工業高校から福岡工業大学へ進学しましたが、大学は中途退学し、社会人野球の強豪、河合楽器に入社しました。

河合楽器時代は、守備と打撃の両面で高い能力を持つ内野手として注目されました。1968年の都市対抗野球大会では、上垣内誠や佐藤正治といったチームメイトと共に強力な打線の中核を担い、チームを決勝へ導きました。しかし、決勝戦では富士鐵広畑を相手に、相手投手陣である神部年男と岡田光雄の継投の前に打線が沈黙し、0対1で惜しくも敗れ、優勝には手が届きませんでした。同年に行われたプロ野球ドラフト会議では、西鉄ライオンズから12位で指名を受けましたが、この時は入団を拒否しました。翌1969年の都市対抗でもチームは準決勝まで進みましたが、若宮秀雄投手を擁する電電関東に敗れ、再び決勝進出はなりませんでした。この年、再びドラフト会議で指名を受け、今度は近鉄バファローズから3位指名を受け、プロ入りを決意しました。

プロ野球選手として

近鉄バファローズに入団後、当初は出場機会は限られていましたが、1973年シーズン途中の6月から、関根知雄に代わって遊撃手のレギュラーポジションを獲得し、この年は69試合に先発出場するなど、チームに貢献しました。1975年には、若手の石渡茂が台頭したことで遊撃手の定位置を譲る形となりましたが、1977年には二塁手として出場機会を増やし、自己最多となる118試合に出場するなど、内野の要として活躍しました。

その後、1978年にはクリス・アーノルド、1979年には永尾泰憲といった選手が内野に加わり、チーム内の競争が激化する中で、西村氏の出場機会は徐々に減少していきました。しかし、チームは1979年に球団史上初のパシフィック・リーグ優勝を果たし、続く1980年にもリーグ連覇を達成しました。西村氏も選手として、この歴史的なチームの一員として優勝に貢献しました。チームが2年連続のリーグ制覇を果たした1980年シーズンを最後に、現役選手としてのキャリアに終止符を打ちました。

引退後

現役引退後は、一度会社員として働いた後、再び野球界に戻り、近鉄バファローズのスカウトとして活動を開始しました。特に九州地区を担当し、将来チームの主力となる村上隆行選手や、キャッチャーとして活躍した山下和彦選手など、多くの有望な選手を獲得する手腕を発揮しました。球団合併後は、オリックス・バファローズでも引き続きスカウト部門で活躍し、スカウト副部長の要職を務めるなど、長年にわたりプロ野球界の発展に貢献しました。

詳細情報

背番号

34 （1970年 - 1974年）
28 （1975年 - 1980年）

関連項目

福岡県出身の人物一覧
福岡工業大学の人物一覧
* 大阪近鉄バファローズの選手一覧

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