西村貞朗

西村貞朗のプロフィールと野球人生

西村貞朗（にしむら さだあき、1934年11月25日 - 2015年8月3日）は香川県仲多度郡琴平町出身のプロ野球選手であり、主に投手として活躍しました。彼は史上5人目となる完全試合を達成した選手として知られています。また、引退後は野球解説者や実業家としても活動しており、多岐にわたる才能を存分に発揮しました。彼の野球人生とその後の活動について詳しく見ていきましょう。

学生時代とプロ入り

西村は琴平高校でエースとしてプレーしましたが、甲子園出場は果たせませんでした。しかし、彼は1953年に西鉄ライオンズに入団し、同期には豊田泰光や高倉照幸がいました。このチームメイトたちとの交流は、西村にとって大きな励みとなりました。プロ入りした当初は期待されながらも、彼の成績は思うように伸びず、初年度には6連敗を喫しましたが、その後の成長に繋がる体験となりました。

ニューヨーク・ヤンキースのチャンス

1953年のオフシーズン、日米野球に出場した西村は、全米チームの一員としてプレーする機会を得ます。これは彼にとって素晴らしい経験であり、現役メジャーリーガーたちのプレーを間近で見ることで、野球に対する視点が大きく変わったと言います。この武者修行のような経験は、彼のその後のキャリアにおいて重要な影響を与えました。

完全試合達成

1958年7月19日、西村は東映フライヤーズ戦で完全試合を達成しました。これは彼にとって名誉ある瞬間であり、リーグ内でも注目される投手となりました。試合前には同僚の豊田と「完全試合を目指す」と語り合っていたことが後に語られています。

主な成績とタイトル

西村は、1954年には22勝を記録し、リーグ優勝にも貢献しました。また、同年に最高勝率のタイトルを獲得し、ベストナインにも選ばれました。彼の投手成績は非常に優れており、特に防御率1.77は印象深いものです。キャリアの中で、オールスターゲームにも2度出場しましたし、1958年の完全試合を含む様々な記録を残しています。

引退後の活動

1962年に現役を引退した後は、九州朝日放送の野球解説者として活動し、長年にわたり多くのファンに愛され続けました。また、福岡市内でガソリンスタンドを経営していました。彼には多くの後輩選手や同業者との親交があり、引退後も西村の人柄があちこちで語られることがありました。2008年には始球式にも参加し、ファンや仲間たちに久しぶりに投手としての姿を見せました。

最期と遺産

西村は2015年8月3日に肝臓がんのため逝去しました。享年80歳でありましたが、その活躍と人柄は今も多くのファンや関係者に愛され続けています。特に出身地の金刀比羅宮には、1954年のリーグ優勝を記念した絵馬が飾られており、彼の功績を讃える場所となっています。西村貞朗はプロ野球界に大きな足跡を残した投手として、永遠に記憶されるでしょう。

もう一度検索