西田善一

西田 善一について

西田善一（にしだ ぜんいち、1908年8月1日 - 1981年4月25日）は、日本の著名な政治家であり実業家です。彼は大津市長を2期務め、滋賀県議会議員や大津市議会議員としても活躍しました。西田は市長として数々の重要なプロジェクトを推進し、大津市の発展に貢献しました。

幼少期と経歴

西田は1908年に大津市下堅田町（現・島の関）に、鰰（はたはた）で栄えた油屋「西利商店」の家に生まれました。教育を受けた旧制膳所中学校を経て、彦根高等商業学校を1929年に卒業。その学生生活で名ピッチャーとして名を馳せ、今後の人生においてもリーダーシップを発揮しました。

卒業後は実家を継ぎ、1949年から1964年にかけて株式会社西利商店の社長を務め、近江製氷株式会社と大津商工会議所でも重要な役割を果たしました。さらに、1946年からは滋賀県の軟式野球連盟や社会人野球連盟の指導者としても活動しました。

政治経歴

西田は1951年に大津市議会議員として政界入りし、1960年から滋賀県議会議員を務めました。1964年に大津市長選挙に自民党の公認を受けて出馬し、現職の上原茂次を破って初当選しました。市長としては、助役に滋賀県企画室長の井上良平、収入役に大津市民生部長の浅田油男を選びました。

彼が第一に着手したのは総合開発計画です。前市長時代の基本構想に手を加え、1965年に大津市総合開発計画が策定され、1967年にはさらに改訂版の新大津市総合開発計画が作成されました。彼の市政では特に都市基盤の整備や教育面での発展が重視され、駅前の都市再生や下水道整備、健康センターの建設など、多岐にわたる取り組みが実施されました。

市庁舎の移転についても計画がありましたが、県からの反対がありついには白紙化。最終的には皇子ヶ丘公園などを候補地にし、現在の市庁舎が1967年に完成しました。また、地域の広域経済所の発展を目指し、町村の合併を推進。1965年には堅田町、瀬田町、志賀町との合併協議が進められ、1967年に正式に合併されました。

西田が取り組んだびわこ大博覧会も大きな事業の一つです。1974年4月に夢を見たことをきっかけに始まった構想が、1968年に実現しました。

市長退任後の活動

市長退任後も多くの要職を歴任し、地元の商工や観光振興に貢献しました。1965年には滋賀好善会の会長、1966年には大津市観光連盟の会長職を務めました。さらに、株式会社琵琶湖ホテル社長や大津市体育協会会長、滋賀県商工会議所連合会会長なども歴任しました。

1975年には妻を亡くし、その後も多くの功績を残しました。1981年には大津市から名誉市民として表彰されたのち、同年に亡くなりました。西田の人生は滋賀県の地域発展に寄与し、広く尊敬される存在でした。

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