西美濃天文台

西美濃天文台は、岐阜県揖斐郡揖斐川町に位置する天文台です。揖斐川町によって運営・管理されており、同町の博物館の一つとして位置づけられています。天文台の近隣には、藤橋城（西美濃プラネタリウム）や宿泊研修施設のふじはし星の家があり、これらの施設と合わせて地域における文化・教育拠点としての役割を担っています。

天文台の外観は、伝統的な海鼠（なまこ）壁を模しており、隣接する藤橋城の景観と調和するように設計されています。これにより、周囲の自然環境とも調和し、一体感のある景観を形成しています。

観測機器としては、主鏡口径60cmの反射望遠鏡（株式会社昭和機械製作所製、フォーク式赤道儀）をはじめ、20cm屈折望遠鏡などが設置されています。これらの観測機器は、天体観測や研究活動に利用されており、専門的な観測から一般向けの観望会まで、幅広いニーズに対応できるよう整備されています。

西美濃天文台は、定期的に観望会を開催しており、一般の方々でも天体観測を楽しむことができます。また、団体（5名以上）での予約利用や、研修施設「ふじはし星の家」での天文学習にも対応しています。さらに、藤橋城の開館時間中は、観測室の隣室からガラス越しに観測機器の見学が可能です。通常開館期間は4月1日から11月30日までとなっており、冬季の積雪時は休館となります。

天文台の所在地は、岐阜県揖斐郡揖斐川町鶴見332です。交通アクセスとしては、名神高速道路大垣ICから国道258号、国道21号を経由し、国道417号方面へ進むと約70分で到着します。公共交通機関の利用は限られており、最寄りの揖斐川町コミュニティバス「広瀬」行き「横山ダム」バス停からは徒歩約80分となります。

天文台の沿革としては、1990年（平成2年）に旧藤橋村によって開設されました。当初は旧藤橋村立杉原小中学校（1983年閉校）の建物に隣接して設置され、観測機器としては50cm反射望遠鏡が導入されました。その後、旧杉原小中学校の建物は改修され、ふじはし星の家として活用されています。現在の施設は2006年（平成18年）11月17日に完成し、移転しました。

西美濃天文台は、天体観測だけでなく、地域住民や観光客にとって、天文学への関心を深め、知識を広げるための重要な施設となっています。関連施設として、藤橋城（西美濃プラネタリウム）やふじはし星の家も合わせて訪れることで、より深く天文学の世界を楽しむことができるでしょう。

関連情報として、西美濃天文台は公開天文台の一覧にも掲載されています。また、日本の博物館の一覧にも含まれており、地域における文化施設としての役割も担っています。

詳細な情報については、西美濃天文台の公式サイトをご確認ください。

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