国道417号

国道417号：岐阜県大垣市から福井県南越前町に至る歴史と変化に富む路線

国道417号は、岐阜県大垣市を起点とし、福井県南越前町に至る全長約151.9kmの一般[[国道]]です。西濃地域から北上し、福井県の嶺北地方南部を通り抜けるルートは、変化に富んだ歴史と地理的特徴を持っています。

経路と地理的特徴

国道417号は、まず岐阜県大垣市から西濃地域を北上します。途中、徳山ダム建設により廃村となった旧徳山村（現・揖斐川町）を通過します。この区間は、ダム建設に伴い付け替えられた新道区間が多く、橋梁やトンネルが連続するダイナミックなルートとなっています。また、岐阜県池田町と福井県池田町という、同じ名称の町を通り抜けるユニークな特徴もあります。

岐阜県と福井県の県境付近には、かつて冠山峠という険しい山岳地帯が存在し、国道の通行を阻んでいました。しかし、2023年11月19日に冠山峠道路が開通したことにより、トンネルによってこの難所が克服され、全線開通、通年通行が可能となりました。開通前は、冠山峠を迂回する林道冠山線を経由する必要があり、冬季閉鎖区間もありました。

冠山峠を越えると、国道は福井県嶺北地方南部（丹南地域）へと入り込みます。鯖江市、丹生郡越前町などを経て、国道365号、国道305号と重複しながら、最終的に南条郡南越前町で終点に達します。国道365号・国道305号との重複区間は、終点付近まで続き、地図上では表記されない部分もあります。

歴史

国道417号は、1981年（昭和56年）に主要地方道や既存の国道の一部を編入する形で指定されました。その後、1982年（昭和57年）に指定施行され、複数のバイパス整備が進められてきました。主なバイパスとして、河内田代バイパス、徳山バイパス、青野鎌坂バイパス、横山鶴見バイパスなどが挙げられ、交通の利便性向上に大きく貢献しています。2024年11月には板垣坂バイパスが開通予定です。また、2024年11月には起点も変更され、現在の大垣市河間交差点から東へ約40ｍ移動した地点が新たな起点となります。

道路状況と施設

国道417号は、山間部や河川沿いを走る区間が多く、比較的狭隘な箇所も存在します。しかし、バイパス整備が進み、全体として走りやすい道路となっています。沿線には、徳山ダムやいくつかの道の駅など、観光地も点在しています。

主な橋梁としては、赤坂大橋、脛永橋、岡島橋、川尻橋、徳之山八徳橋、糺橋などがあり、主なトンネルとしては、川尻トンネル、冠山トンネル、田代第一・第二・第三トンネル、板垣トンネルなどがあります。

名称

国道417号は、地域によって様々な愛称で呼ばれています。大垣市では「短大通り」、揖斐川町や池田町では「西濃こでまり街道」や「美濃越前桜街道」、鯖江市では「嚮陽通り」「西縦貫線」「泰澄通り」など、地域住民にとって身近な名前が付けられています。

まとめ

国道417号は、地理的条件の厳しい地域を貫く路線であり、その歴史は、道路整備技術の進歩や地域社会の変化を反映しています。冠山峠道路の開通は、この路線の新たな時代を切り開く出来事であり、地域経済や観光への波及効果も期待されています。今後も、さらなる道路改良やバイパス整備により、安全で快適な交通環境の構築が期待されています。

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