西薗良太

西薗良太：知性と脚力を兼ね備えたロードレースの異才

西薗良太（にしぞの りょうた）は、1987年9月1日生まれ、鹿児島県霧島市出身の自転車競技プロロードレース選手です。幼少期から恵まれた環境で育ち、特にヒルクライムを得意としていますが、緻密な計算に基づいたタイムトライアルでもその才能を発揮し、全日本選手権で3度の優勝を飾っています。

学業と自転車競技の両立

西薗選手は、鹿児島第一中学校・高等学校を経て、東京大学理科一類に進学するという異色の経歴を持っています。2009年には、全日本大学対抗選手権自転車競技大会（インカレ）で個人ロードレースと個人タイムトライアルの二冠を達成し、学生ロード界でその名を轟かせました。

2011年には東京大学工学部計数工学科システム情報専攻を卒業。その後、名門チームであるシマノレーシングに加入し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。

プロとしての輝かしい実績

シマノレーシング加入後、西薗選手はすぐにその実力を発揮します。

2011年 全日本選手権個人タイムトライアル 3位
2011年 全日本選手権ロードレース 4位
2011年 Jプロツアー第9戦 JBCF東日本ロードクラシック石川大会 優勝
2011年 ツール・ド・北海道 区間1勝

2012年にはチームブリヂストン・アンカーに移籍し、全日本選手権個人タイムトライアルで初優勝を果たします。また、ツール・ド・北海道では総合2位に入るなど、着実に実績を重ねていきました。

2013年には、海外チームであるチャンピオンシステムに移籍しますが、同年、自身のブログでプロレーサーからの引退を表明。しかし、2015年にはチームブリヂストン・アンカーから再びプロの世界に復帰。

2016年 全日本選手権個人タイムトライアル 優勝
2016年 全日本選手権ロードレース 2位

2017年には、ツアー・オブ・ジャパン総合12位、ツール・ド・熊野総合4位と好成績を残し、同年、全日本選手権個人タイムトライアルで3度目の優勝を果たしました。シーズン終了後、惜しまれつつも選手引退を表明しました。

知性と情熱が生み出す走り

西薗選手の強みは、単に身体能力が高いだけでなく、東京大学で培った論理的な思考力で、レース展開や自身のフォームを分析し、戦略を立てることができる点にあります。また、自転車競技に対する深い愛情と情熱が、彼の走りを支えていました。

引退後も、その知識と経験を活かし、様々な形で自転車競技に関わっていくことが期待されています。

参考文献

西薗良太 - サイクリングアーカイヴス
Pro Cycling Stats

外部リンク

* Another "Pain is inevitable Suffering is optional" (自身のブログ)

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