西諸広域行政事務組合

西諸広域行政事務組合と消防本部：宮崎県西部の防災と安全を守る連携

組合の概要

西諸広域行政事務組合は、宮崎県小林市、えびの市、そして西諸県郡高原町の2市1町によって構成される一部事務組合です。その主な役割は、地域住民の安全と安心を守るための広域的な行政事務の共同処理です。特に、常備消防の運営管理は、組合設立の重要な目的の一つとなっています。小林市、えびの市、高原町は、それぞれの自治体だけでは維持が困難な消防体制を、この組合を通じて効率的に運営しています。組合の運営は、3市町の首長からなる理事会によって管理されています。

消防本部の役割と管轄

西諸広域行政事務組合消防本部は、組合の重要な組織として、管轄地域における消防防災業務の中核を担っています。その管轄範囲は、小林市、えびの市、高原町の3市町村に加え、九州自動車道と宮崎自動車道の特定区間も含まれています。高速道路上での緊急事態への対応も重要な役割の一つです。これは、広域的な災害対応や交通事故への迅速な対応を可能にするためです。

具体的には、宮崎自動車道の上り線高原ICからえびのJCT間、下り線えびのJCTから都城IC間、九州自動車道の上り線えびのICから人吉IC間、下り線えびのICから栗野IC間が管轄範囲に含まれています。この広大な地域をカバーするために、消防本部は中央消防署、えびの消防署、そして高原、野尻、須木の3つの分遣所を配置しています。

組織と人員

消防本部は、総務課、警防指令課、予防課の3課と、消防署、分遣所から構成されています。2018年4月1日時点での職員数は、消防本部21名、消防署96名、合計117名です。これは、広大な管轄面積と人口をカバーするために必要な人員配置です。

主要な消防車両と資機材

消防本部は、地域住民の安全を守るために、様々な消防車両と資機材を保有しています。2021年1月1日時点では、消防ポンプ自動車2台、水槽付き消防ポンプ自動車5台（うちCAFSシステム対応車5台）、救助工作車1台、高規格救急車6台（うち予備車1台）、指揮車1台、警防車1台、査察広報車7台、総務連絡車1台、資機材搬送車2台などが配備されています。これらの車両と資機材は、様々な災害や事故に対応するために、常に整備・点検され、高い稼働率を維持しています。

組合と消防本部の歴史

西諸広域行政事務組合は1971年7月28日に、小林市、えびの市、高原町、野尻町、須木村の2市2町1村によって設立されました。当初はいくつかの共同処理事業を目的としていましたが、1972年10月26日には常備消防が追加され、西諸広域行政事務組合消防本部が発足しました。これは、地域住民にとってより安全な環境を構築するための重要な一歩でした。その後、高速道路の開通に伴い、高速道路上の救急業務も開始しました。また、市町村の合併などにより、現在の2市1町の構成となっています。

まとめ

西諸広域行政事務組合と消防本部は、宮崎県西部地域の安全と安心を守るために、重要な役割を果たしています。広域的な連携と効率的な運営体制により、地域住民に質の高い消防防災サービスを提供し続けています。今後も、災害への備えを強化し、地域社会の安全に貢献していくことが期待されています。

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