えびの市

宮崎県えびの市：自然と歴史が織りなす魅力

えびの市は、宮崎県の南西部に位置する市で、東は小林[[市]]、北は熊本県、南は鹿児島県と隣接しています。九州山地と霧島山系の山々に囲まれ、豊かな自然環境が特徴です。加久藤カルデラの外輪山と火口丘に挟まれた場所に位置し、南部には霧島山周辺の山々が広がり、えびの高原を形成しています。この地域は霧島屋久国立公園の一部であり、美しい景観が広がっています。

地理

えびの市は、北部に九州山地の南端があり、矢岳高原一帯は矢岳高原県立自然公園に指定されています。えびの高原では野生の鹿が生息しており、その風景は「日本の音風景100選」に選ばれています。また、西内竪地区には「日本の棚田百選」に選ばれた真幸棚田があります。

市の中心部は加久藤盆地で、温泉が湧き出ています。主な山としては、霧島山（韓国岳、白鳥山、甑岳）があり、河川には川内川が流れています。また、六観音御池や白紫池といった湖沼も存在します。

気候

標高1150mのえびの高原では、1993年に年間降水量8670mmという日本最多記録を観測しています。また、1968年には九州地方の最低気温となる-20.2℃を記録しました。

隣接する自治体

えびの市は、小林[[市]]、熊本県の人吉[[市]]と球磨郡（錦町、あさぎり町）、鹿児島県の伊佐市、霧島市、姶良郡（湧水町）と隣接しています。

地名

旧飯野町、旧加久藤町、旧真幸町の地域に分かれています。それぞれの地域に独特の地名が残っています。

歴史

1889年の町村制施行により、飯野村、加久藤村、真幸村が発足しました。その後、1940年に飯野村が飯野町となり、1950年に真幸村が真幸町、1955年に加久藤村が加久藤町となりました。1966年にはこれらの3町が合併し、えびの町が誕生し、1970年に市制を施行してえびの市となりました。

過去には、1935年に飯野駅前で火災が発生したり、1945年には肥薩線で列車退行事故が起こっています。1968年にはえびの地震、1972年には山津波が発生しました。

行政

現在の市長は村岡隆明氏で、議会は定数15人です。西諸広域行政事務組合に参加しており、警察署や駐在所、自衛隊の駐屯地、海上自衛隊の送信所などが置かれています。

経済

主な産業は、米（特に真幸米が有名）、酒造業（焼酎）、コカ・コーラ関連の事業、畜産、ピーマンの生産などです。えびの市は、アメリカのベルトン市と姉妹都[[市]]提携をしています。

教育

市内には、複数の小学校、中学校、高等学校があり、宮崎県立飯野高等学校は全国募集も行っています。また、かつてはえびの高原国際専門学校もありましたが、現在は閉校しています。

交通

最寄りの空港は鹿児島空港です。鉄道はJR吉都線と肥薩線が通っており、えびの駅が中心駅となっています。路線バスは宮崎交通が運行しており、高速バスも利用できます。えびの市は九州自動車道と宮崎自動車道の分岐点であり、陸上交通の要衝となっています。

名所・旧跡・観光スポット

えびの市には、えびの高原、矢岳高原、狗留孫峡、京町温泉などの観光スポットがあります。また、白鳥神社、金松法然、三徳院などの歴史的な場所もあります。木崎原古戦場跡や飯野城址（亀城公園）、加久藤城址なども訪れることができます。祭事や催事も多く、韓国岳山開き、牛越祭、京町温泉夏祭りなどが開催されます。

著名な出身者

えびの市出身の著名人としては、秋丸次朗（軍人、飯野町長）、内田和幸（獣医学者）、片平夏貴（タレント）、銀色夏生（詩人）、黒木和雄（映画監督）、原口大輝（アナウンサー）、堀和郎（教育学者）、松形祐堯（元宮崎県知事）などがいます。

えびの市は、その豊かな自然と歴史、そして人々の温かさが魅力の街です。

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