西野忠臣

西野忠臣の歩み

西野忠臣（にしの ただおみ）は1941年3月10日に広島県で生まれた元プロ野球選手および競輪選手です。彼は特に内野手としてのキャリアを積んだ後、新たな挑戦として競輪に転身したことで知られています。

野球選手としてのキャリア

西野は広島県立忠海高等学校に在学中、エースピッチャーとして注目を集めました。1959年、彼は巨人に入団し、プロ野球選手としての道を歩み始めました。内野手に転向後、1961年には藤本伸や塩原明と共に二塁手のポジションを競い、15試合で先発出場を果たしました。しかし、打撃面では成果を上げることができず、さらに肘の故障に悩まされることになりました。結果的に、彼は1963年限りでプロ野球選手としてのキャリアに幕を閉じることとなります。

彼の通算成績は46打数7安打、打率は.152というもので、結果だけ見るとあまり目立つ選手とは言えませんでしたが、彼の野球に対する情熱はその後のキャリアにも大いに影響を与えました。

競輪への転身

引退後、西野は競輪選手への道を選びます。彼は当時巨人のスカウトをしていた沢田幸夫が競輪ファンであったことから、競輪選手養成のためのレッスンを受けることに。小林三郎の養成塾で学び、日本競輪学校の第20期生として新たなスタートを切ります。ここで彼は、スピードスケートから競輪に転身した伊藤繁とも知り合い、一緒に競技を目指して練習に励みました。

競輪学校を卒業後は、日本競輪選手会神奈川支部に所属し、スタートを切りました。彼は同期の吉川多喜夫とともに活躍し、1973年と1974年には競輪王戦の決勝に進出。どちらも7着という結果だったものの、競技者としての地位を固める足がかりとなりました。

競輪生活のエピソード

西野の競輪選手としてのキャリアは続き、特別競輪への出場も多く、1982年には高松宮杯競輪に出場したのが最後の特別競輪参加となりました。1984年には選手登録が削除されるまで、彼は競技の世界で常に活動を続けていました。

人物像と逸話

彼にはユニークなエピソードも存在します。プロ野球選手時代には、1961年の春季キャンプで仲間たちと花札に興じているところを見つかり、大目玉を食らったことがあります。その際、翌日には5時間にわたる走りっぱなしの罰を受けたのですが、西野はそれを完走してしまいました。この逸話は、彼の足腰の強さを示す一つの決定的な例です。

まとめ

西野忠臣はそのキャリアの中で、プロ野球選手から競輪選手へと素晴らしい転身を遂げた選手です。彼の多様な経験と影響力は、未だに後輩たちにも受け継がれています。彼の人生は、スポーツに情熱を注ぐ者にとって多くのインスピレーションを提供することでしょう。

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