見島 (海防艦)

見島（みしま）について

日本海軍の見島は、数世代にわたって様々な役割を果たしてきた艦船です。その名は、日本海に浮かぶ山口県の見島に由来します。元々はロシア海軍の海防戦艦「アドミラル・セニャーヴィン」として進水した後、日本海軍によって様々な形態に改修され、利用され続けました。

艦の歴史

見島の前身となる「アドミラル・セニャーヴィン」は、1894年にロシアの新アドミラルティ造船所で進水し、1897年には公試を完了。日露戦争ではバルチック艦隊に属し、日本海海戦に参加しました。しかし、1905年5月28日には日本軍に降伏し、その後日本海軍に編入されることとなります。

1905年6月6日、日本海軍は捕獲したロシア艦艇の改名を行い、アドミラル・セニャーヴィンが見島として生まれ変わりました。同年、見島は軍艦籍に編入され、主に第四艦隊の第七戦隊に配属されました。もともと防御力が高く、航洋能力は劣るものの、日本海軍の装甲巡洋艦よりも強力な武装を有していました。

武装の変更と第一次世界大戦

見島はしばしば武装が変更される艦船でもありました。日露戦争時のロシア海軍の武装をそのまま維持していたものの、1907年には主砲爆発事故を経て、主砲を25.4cm砲に換装しました。この時4.7インチ砲を6インチ砲に変更し、より強力な火力を得ることに成功します。

第一次世界大戦中、見島は第二艦隊に所属して青島方面での作戦に従事し、その後1918年に砕氷艦への改造が行われました。この改造により、艦首が砕氷構造となり、冬季の作戦に適応できるようになりました。

潜水艦母艇としての活躍

1920年、佐世保鎮守府に潜水艇が配備されると、見島は潜水艦母艇として新たな運用が始まります。潜水艦は性能が未成熟だったため、母艦の支援を必須とした時期でした。見島はこの役割を長年にわたり果たし、南西諸島まで出動することもありました。

1924年には、演習中に潜水艦と衝突事故が発生。その結果、潜水艦が沈没し、乗員が全員殉職するという悲劇もありました。この事故を受けて、艦の運用にさらなる注意が必要となったことでしょう。

除籍と後の運命

1935年、見島は正式に除籍され、その翌年には「廃艦第七号」と仮称されました。以降は標的艦として様々な演習で使用されることとなり、最終的には1941年の訓練中に浸水し、完全に海没します。見島の長い運用歴は、艦艇の重要性とともに日本海軍の歴史においても重要な位置を占めています。

艦長一覧

見島の艦長には多くの著名な大佐が任命され、その一覧は艦歴を知るための貴重な資料となっています。艦長たちの指揮の下、見島は数々の歴史的瞬間を経験し、艦船としてだけではなく日本海軍の戦略的役割を担い続けました。

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