規定打席

規定打席について

規定打席（きていだせき）は、プロ野球で選手が打撃ランキングにカウントされるために必要な打席数を指します。日本野球機構（NPB）やメジャーリーグ（MLB）によってその基準が定められており、この数に到達している選手のみが公式な成績の上で評価されます。

規定打席の基準

NPBおよびMLBでは、シーズン中の所属チームの試合総数に3.1倍をかけ、計算された打席数以上に到達していることが求められます。これにより、選手がそのシーズンを通じてどれだけ起用されたかの判断材料ともなっています。また、日本のファーム組織では、打席数は2.7倍で計算されています。

例外規定

通常、成績が評価されるのは規定打席を満たした選手に限られますが、例外も存在します。例えば、不足する打席数をすべて凡打とみなして、なおかつその状態でも打率や出塁率が他の選手よりも高い場合は、その選手も首位打者や最高出塁率打者として認定されることがあります。この規定は1967年から首位打者に、1984年から最高長打率に、そして2008年から最高出塁率に適用されるようになりました。

首位打者を獲得した打者の中には、1975年の白仁天や1981年の藤田平、1991年の平井光親がいます。これらの選手は、ちょうど規定打席に達したことでそのタイトルを獲得しました。

歴史的背景

過去には、メジャーリーグでは全試合の2/3以上の出場が基準とされていましたが、1942年にアーニー・ロンバルディがわずか309打数で首位打者を獲得したことから、条件が見直され、1950年からは打数×2.6に変更されました。日本プロ野球も1957年から打席数を基準に導入し、導入当初はチーム試合数に3.1をかけた値が必要でした。

その他の記録

NPBでは、規定打席に達していない選手による主な記録も存在します。例えば、2007年には川﨑宗則が126安打を記録し、2003年にはR.ペタジーニが34本塁打を記録しています。金本知憲は2010年に全試合出場していながら規定打席未到達という事例も残しています。

ソフトボールへの適用

さらに日本の女子ソフトボールリーグであるJDリーグでは、規定打席数が「チーム試合数×2.1」と定められています。

規定打席はプロ野球における選手の評価を左右する重要な要素であり、打者としての活躍を示す一つの指標となっています。今後も、このルールがどのように発展していくのかが注目です。

もう一度検索